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俺は彼女にとっても弱い

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それに対して答えようとして、凛は一瞬うっとなった。
答えるのをためらった。
だが、答えなければ状況は良くならない気がした。
凛は自分に気合いを入れてから、口を開く。
「無愛想なおまえだってモテてるだろ」
恥ずかしい気持ちを押し殺して続ける。
「俺に」
言い終わって、さすがに恥ずかしすぎて、凛は眼をそらした。
「……そんな物好きはおまえぐらいだ」
妙に低い声で遙が言った。
凛はチラと遙のほうに眼をやった。
遙は顔を背けていた。
あ、照れてる。
それが、わかった。
凛はほっとした。恥ずかしい思いをしてまで言った甲斐があった。
「本当はわかっているんだ」
遙が凛のほうを見ないまま言う。
「つき合いとかで、そういう場所に行くことがあるってことぐらいは、な」
その声にはもう厳しさはない。
「だが、浮気はしないでほしい。どうしても浮気したいなら、こちらにわからないようにしてほしい」
厳しさも冷たさもない声にあるのは、沈んだ響き。
「わかったら、つらいから」
それを想像したのか、その声は本当につらそうだった。
ヤバい、と凛は思った。
可愛すぎる。
「浮気なんかしねぇよ」
きっぱりと凛は言う。
「俺は水泳とおまえで手いっぱいだ」
正直言えば、水泳だけに集中したくて、恋愛をするつもりはなかった。しかし、するつもりはなくても、こうなった。
凛は小学生のころに遙の泳ぎを見て綺麗だと思い、一緒に泳ぎたいと思った。遙の泳ぎに心を奪われた。強い関心があるのは、ただ、泳ぎだけ。そう凛本人も思っていた時期がある。けれども、凛にとって泳ぐのは息をするのと同じぐらいのことである。遙の泳ぎを綺麗だと思い、一緒に泳ぎたいと思ったということは、遙を綺麗だと思い、一緒にいたいと思ったのと同じことである。つまり、小学生のころから自分は遙が好きだったのだ。
遙が顔を向けた。
いつもの無表情。
けれども、本当に? と思っているのが伝わってくる。
浮気してほしくない。浮気したのがわかったら、つらい。
それは、つまり。
凛は遙のほうへ手を伸ばす。
触れたくてしかたなくなって、触れた。
自分は甘いものは苦手だ。でも、この甘さは嫌いじゃない。
好きだ。















作品名:俺は彼女にとっても弱い 作家名:hujio