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タダオ イクオ
タダオ イクオ
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生徒会の慈悲

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第一録『奏楽する生徒会』

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俺は物思いにふけている。よく考えてみたら、もうすぐ音楽祭だ…。ここ数年の間に碧陽に出来た音楽祭。
そんな事を考えている俺は杉崎鍵で碧陽学園生徒会の副会長をしている。それでこれから始まるのは音楽祭までの物語だ。
思えば音楽祭の一週間前。俺は生徒会室で窓を眺めていた。どこを見ても、音楽祭の準備に忙しいようだ。
窓を眺めている傍らで会長がこう発言していたのだ。
「わが生徒会でも、音楽祭に参加するわよ!」
―そんなことは当たり前のに決まっている。
何しろこの音楽祭は全校生徒に音楽の素晴らしさを伝える為に作られた行事なのだから。
俺は頭の中で考えながらも席に着き発言をする。
「参加すると言っても全校生徒に敵うぐらいの派手なパフォーマンスと最高の音色を奏でないといけませんよ。会長」
―それに、この音楽祭では全校生徒が一丸となり、バンドや演奏会などを作って参加をする。
賞に輝くとその受賞した生徒の念願の物を一つ学校の資金で買ってもらえるから。どの生徒も競い合っている。
「何か意見はないの?」
会長がずっとそう言っていた。それでも他のメンバーは何も聞く耳を持たない。
「熱血系バンドなんてどうだ?燃えるだろ!」
深夏が発言する。その後に会長はホワイトボードに何かを書き宣言した。
「音楽祭とは才能だけを比べるんじゃないのよ!」
そう高らかに宣言する会長。その瞬間。俺の中の思考が凌駕する。
―ようするに派手ならなんでもいいんですよね。
俺は頭の中で少し考えてから一つの答えにたどり着く。
「他ではない生徒会オリジナルにすればいいんじゃないんですか?」
その発言のあと凍ってしまったのか。頭を悩ます会長。
真冬ちゃんは小説作りに没頭している。
知弦さんは来ていないし。まともに案が出せるのは俺と会長と深夏ぐらいだった。
俺が考えている時だ。知弦さんが帰って来た。
「ただいま、赤ちゃん」
知弦さんが、そう言った、そのあと会長が走ってきて。何かを伝える。
この場合音楽祭のことだろ…。何かを思い出したのか。いきなり深夏が発言をする。
「わたしは運動部の助っ人があるから!行ってくる。」
そのあとに会長は楽器を取ってくるといって出て行ってしまった。
残されたのは俺と知弦さんと、真冬ちゃんだった。
「実は、キー君のポケットに時限爆弾をつめていたわ。」
いきなり危ない発言をする知弦さん。だから俺は、こう言うことにする。
「俺が死んでもいいんですか?知弦さんは」
俺がそういうと知弦さんは、笑いながらこう言う。
「キー君が死んでもこの世界に影響なんてないんじゃない?」
そう高らかに発言をする、知弦さん。
―何か、知弦さんに悪いことしたかな…。
そう俺が考えていると、知弦さんは苦笑しながら。
「嘘よ。本当はキー君のポケットにトランシーバを入れておいたの。」
驚いてしまう。あの数分でしかも俺に気づかれなくて入れるなんて…。
そのトランシーバを見つめていると、発信音が聞える。
「いま、音楽室にいるよ。杉崎そっちはどう?」
会長の声が聞こえる。どうやらトランシーバは数個あるみたいだ。
会長の声が聞こえた、あと。数分後に。
「鍵!そっちはどうだ?何か変わったことがあったか?」
深夏の声が聞こえる、それにしてもこの二人は何をしているのか…。
気になったので訊いてみることにする。
「何をしてるんですか?会長。深夏。」
俺が訊くとすぐ返事が返ってきた。
「スパイに決まってるだろ!鍵」
深夏が教えてくれた。少し黙ってから。俺は驚嘆してしまった。
「スパイってどういうだ?深夏」
驚いてしまったので、自然と声が大きくなってしまう。
返答を待っていると思いもよらない事を言われてしまった。
「運動場みてる?杉崎」
会長に言われたとおりに運動場を見てみる。すると。今までなかった光景が広がっていた。
そこには運動部の生徒が派手なパフォーマンスをしている。
野球部の生徒だろうか、バットを片手で持ちながら、もう片手で楽器を演奏しようとしている。
その隣りに会長がいて、バレないように見張っているように見える。
会長に言われてようやくわかった。アイデアを盗むためにスパイをしていたのだった。
負けてられないと思い。生徒会室をあとにして他のクラスに行くことにする。
「ここにいらしたんですね。杉崎鍵。」
その途中リリシアさんに声をかけられた。俺が声をかけられた瞬間―偶然だったのか…。
会長がその場所にいた。どうやら何か話しをしているように見受けられる。そして最後に。
「生徒会なんかが敵わないすごいパフォーマンスを新聞部は考えていますので。桜野くりむ」
そう言い残しリリシアさんは去っていく。そして会長がいきなり発言をする。
「新聞部なんかに負けてられないわ。パクリなんかしなくて、生徒会オリジナルの物を考えるのよ!」
そういい残したあと、会長といつからいたのかわからない深夏が生徒会室に戻る、それを見た俺も生徒会室に戻る。
そしていつものように会議が始まる。会長が高らかに公言する。
「議題はもちろん。音楽祭のことよ!」
さっきまで黙っていた真冬ちゃんが発言をする。
「それなら、杉崎先輩を中心としたバンドなんてどうですか?」
―それはどういうことだろう。俺は思い悩んでしまった。
何を言いたいかわからないので真冬ちゃんに尋ねることにする。
「俺は一人しかいませんよ?それでどうするのかな?真冬ちゃん」
俺がを発言したあと、予想していたかのように真冬ちゃんが言葉を加える。
「杉崎先輩は一人しかいません!だから中目黒先輩と残響死滅さんと3人でバンドをするんです!」
それはようするに生徒会関係ないんじゃ…。俺がその案は不採用と言おうとした瞬間。
「その案でいいよ、真冬ちゃん。杉崎はいらないから。」
―バンドだと前に同じ事を言われたような気がする。俺は少し前の事を思い出す。
思いついたあと、ある一つのアイデアが脳裏に浮かぶ。
「音楽隊なんかどうですか?生徒会全員で。」
「音楽隊って?」
会長が驚嘆とした顔をしてこちらを見てくるそのあとに深夏が何やら発言をする。
「音楽隊ってパレードみたいだな!鍵」
「鍵を中心とした音楽隊じゃなくて会長さんを中心にした音楽隊にしたらどうだろ?」
深夏の発言のあと今まで黙っていた。知弦さんが。俺のほうを見てきて発言をする。
「そうね。パレードみたいな物ならキー君が一番下ね。」
知弦さんが、発言をする、そのあと何か考えていたことがある俺は。
「コスプレなんてどうですか?会長」
そう口走ってしまった。その発言を聞いた会長は何かを考えるようにずっと話さない。
何か思いついたのか、会長が発言をする。
「私が読んだ本でピーターバンと言うのがあるんだけど。」
しばらく―俺は会長の話しを聞く。一方深夏と知弦さんも何かを考えているようだ。
「そこに出てくる大人の人がこんな格好をしたわ。」
その衣装を取ってくると言って会長は出て行ってしまった。数分後待っていると―会長が戻ってくる。
「やっぱり私は大人だから考えることも違うわね!」
作品名:生徒会の慈悲 作家名:タダオ イクオ