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今吉探偵と伊月助手の華麗なる冒険。後篇。

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こうしている一分一秒は間違いなく日常なわけで、多分この後のコーヒー味の唇は予定調和。なんで翔一さんブラックコーヒーなのかな、苦いな、なんで俊はコーヒー飲まへんねやろ、ゼリーは好きなんに、なんて考えながらもいつも二人でその味を幸せに噛みしめる。ちゅっと離れてもう一回のバードキスはもう癖のようなものだ。さらさらの髪の毛を梳いて撫でて、愛でて。囁きはコーヒーに入れないくらいに。
「なぁ月ちゃん。」
「はい?」
「俊と結婚したら、月ちゃんてもう呼ばれへんのかな?」
「はいいぃ!?」
そんな中で紡がれる非日常こそ日常。日常を楽しめ若人。非日常なんて巻き込まれるだけで詰まらない。ということで、詰まる所、華麗なる冒険譚はこれでもう宴もたけなわお開きお開き。
「ごめん、今吉さん、そこまで疲れてるって俺知りませんでした・・・!」
「なんか若干本気でドン引きしとるやないけ。呼び方!呼び方他人行儀!!」
「今吉てめざまぁ!」
「聞こえとるで!はーなーみーやー!」
「ギャ―――!!」
「翔一さんっていっつも恰好つかないよねー。花宮もばかだよねー。」
今吉探偵事務所、本日も元気に運営しております。失せ物探し人から煙突掃除まで、どなた様もどうかご贔屓に、お気軽にお越しくださいませ。




終わり。