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こらぼでほすと 秘密4

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「美味かったけどさ。俺には、やり方を教えてくれただけじゃん。」
「おまえは自力でできるようにならないと、今後、困るだろ? 娘さんは、お父さんがやってあげればいいからね。」
 シンは、いずれプラントに戻ることになっている。だから、自分で出来るようになっておかないと、トダカは手伝えない。ニールは、今後も一緒に暮らすから、できなくてもいいらしい。というか、やってやれるのが、トダカにも楽しいから教えないのが本当のところだ。
「まあ、俺、エビはさばけないから、トダカさんに頼ることになるでしょうねぇ。」
「はははは・・・・そうそう。『お父さん、助けて。』って電話すれば駆けつけるからね、娘さん。できないことはしなくていい。」
「過保護すぎる。」
「いいんだよ、この子はこれで。私の楽しみなんだから。」
 もうなんていうか、トダカはニールだけは溺愛状態だ。それに頼られるのも楽しいから、今後も教えるつもりなんかない。そうやって甘えられる関係が、トダカにとってもニールにとっても、いいことだからだ。
「もちろん、頼りますよ? お父さん。」
「ああ、どんどん頼ってくれ。なんなら、亭主は放置して里に帰ってくれてもいい。」
「いや、それは無理です。あの亭主、放置すると餓死しますから。」
「それなら正式に結婚して子供でも作ればいいのに。」
「イヤですよ。リジェネ、絶対にやるなよ? 俺は、子育てするほど暇はないからな。」
 以前、リジェネからイノベイドの子供なら、三蔵とニールの遺伝子情報をミックスして作り出せる、と、言われていた。さすがに、それは問題があるから、やりそうなリジェネに注意だ。
「うん、まだダメだよね。ママが、もうちょっと体力を回復させてくれないとさ。」
 その会話に、ティエリアとアレハレが唖然とした。子供を作るって、男同士で、それは無理というものだ。
「リジェネ、ニールの染色体は男性のはずだが? 」
「うん、だから遺伝子情報だけをミックスしてイノベイドを作るってことだよ、ティエリア。」
「はあ? そんなこと可能なのか? 」
「可能だと思う。今のところは、ママが体力不足だから、やらないけど、いずれ作ってみたいとは思ってるんだ。」
「やめろ。」
「それってことはさ、僕とティエリアの子供っていうのもできるの? リジェネ。」
 男同士だから、そういうものは不可能だと思っていたアレルヤは目をキラキラと輝かせている。可能なら、自分たちもできる。
「うーん、どうなんだろう。アレルヤって超兵だから、いろいろと弄ってあるだろ? 作れたとしても、きみとそっくりとは限らないと思うし、遺伝子情報になんらかの瑕疵があれば無理だと思う。まあ、調べてみないと、わかんないけどね。」
「ああ、そうなんだ。・・・・ミニティエは可愛かったから、残念だな。」
「バカなことを・・・おまえ、誰が子育てするんだ? アレルヤ。俺たちは組織で実働するんだぞ? 」
「そこは、ニールにやってもらえればさ。」
「いや、おまえ、脳内ドリームから戻れ、アレルヤ。・・・・子育てするなら組織を休職してやってくれ。親が育てるのが基本なんだからなっっ。人に頼むな。」
 確かに、ミニティエは可愛かったが、育てたいとはニールも思っていない。それに、子育ては親がするものだと思うから拒絶の方向だ。
 バカバカしい話なので、みんな、笑いながらツッコミ大会だ。そこで、ふと、リジェネはレイのことを思い出した。今回の旅に参加できなかった理由をリジェネは知っている。検査結果だけは、チェックして手元に保存しておかなければ、とは考えていた。そこには、遺伝子情報が保存されているはずだから、それをストックするためと、それからレイの寿命を正確に把握しておきたかったからだ。

作品名:こらぼでほすと 秘密4 作家名:篠義