こらぼでほすと 秘密6
「僕のごはんは? ママ。」
「俺のが残ってるから、ここいらを食え。」
「お肉がない。」
「そう言っても、キラさんが来るって連絡くれないから食った。」
「あっちにはあるかな? 」
「まだ、あると思う。強奪する? 」
「そうだね。アスラン、お肉強奪しよう。ついでに、携帯端末で写真を保存していると端末のデータは破壊されるって予告してあげようよ? 」
「そうだな。あれだけの人数だから、食料は豊富だろう。ちょっと行ってきますよ、トダカさん。」
ちょっと間に合わなくて、旅館のお弁当は、ほとんど片付いている。トダカとニールのおにぎりなんかは残っているが、ちと足り苦しい感じだ。それなら、それで強奪する。ついでに盗撮データの保存もできないように脅しておくことにした。キラがやるといえばやる。それは、オーヴ軍も身に染みているから大人しくデータは消去するだろう。過去、キラ一人でオーヴ軍を相手に、カガリを奪還したことがあった。誰もMSに搭乗したキラには敵わなかったのだ。
「リジェネ、ティエリア、きみらも行く? 」
「いや、俺たちは戦力外だから待機する。」
「リクエストは? 」
「果物が欲しい。」
「僕、アイスクリームもっと。」
「オッケー。シン、アスラン、レッツラゴー。」
キラたちも砂浜をてけてけと駆けて、オーヴ軍に乱入する。キラは有名人だから、暴れられるとオーヴ軍も逃げるしかない。きゃっきゃっと、そこいらの食料を強奪しているのを、トダカとニールは鑑賞だ。シンとアスランは、バーベキューのほうへ走り、そこいらの焼き上がったものを皿に盛り上げて笑っている。やりたい放題という言葉が、ぴったりだ。
「酷いなあ。」
「あははは・・・・楽しいねぇ、娘さん。ピクニックは、こうでないと面白くない。」
トダカが、ご機嫌で大笑いしている。こういうのは、軍では楽しいイベントに該当しているらしい。ついでにお仕置きも兼ねているから、派手にやられてしまえ、というところだ。
作品名:こらぼでほすと 秘密6 作家名:篠義