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こらぼでほすと 秘密9

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 空気が重い原因は、かなり改竄したものにした。とにかく、ママが納得してくれれば、それでいい。レイの言葉に、ニールは、ほわっと微笑んで、レイを抱き締めた。
「そっか。ギルさんと喧嘩したのか・・・冷静になったら連絡だけはしておけよ? レイ。ギルさんだって、何も、おまえが憎くて、そう言うんじゃないはずだ。・・・・おまえがやりたいようにすればいい、と、俺も思うよ。」
「キラさんの助けがやりたいんです。プラントの復興も、やるべきことですが、まず、地上の恒久的平和がなければ、それも元の木阿弥になる。」
「・・・うん・・そうだな。」
「それに、俺は、ママと一緒がいいんです。」
「はいはい、光栄だな。」
「それだけは譲れません。」
「わかったよ。レイ、ごめん、ちょっとトイレ。」
「え? 」
「いや、おまえさんたちのことも気になったけど、本命はトイレ。」
 はい、ごめんな、と、ニールがレイの身体を離す。よろよろと動き出したので、すかさずレイがお姫様抱っこだ。さくさくとトイレの前まで運んだ。


 パタンとトイレの扉が閉まったので、レイは引き返して居間で笑い転げた。ついでに涙も出て来る。もうなんだかよくわからない。けど、ママの空気で、さっきの重い話も吹き飛んでしまった。あの空気があると、とても温かいものが胸のうちに溢れてくるのだ。なんなんだろう、この滅茶苦茶の感情は。でも、楽しい。この日常が、堪らなく愛しいと思う。ごろごろと転がるレイに、リジェネも驚いている。
「レッレイ? 大丈夫? 」
 ひとしきり笑い転げて、涙は袖で拭った。水音がしたので、またトイレに引き返して、ママをだっこして脇部屋に戻す。
「今日は帰ります。でも、少し気持ちが軽くなりました。」
「それならいい。・・・明日には復活してるから、ごはん食べにおいで? 」
「ええ、そうします。」
 じゃあ、と、レイは踵を返す。とりあえず、リジェネが送ってくれたデータを確認する作業からやろう。今日は、それで潰れるだろう。明日は、手伝いがてらに寺に来ればいい。そうすれば、レイのママは、おいしいものを食べさせてくれる。


作品名:こらぼでほすと 秘密9 作家名:篠義