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守るべきもの

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「あ、あのっよかったらこれ食えよ!!」

コニーがサシャの持っていたパンを奪い
ケイに手渡した

「ちょっそれは私のパンですよ!」

サシャが慌てていった

「いいじゃないか、ケイはずっと寝てて
夕食食べ損ねてるんだし
そもそもこのパンもくすねてきたやつだろ?」

「ふふっまた盗んじゃったの?仕方の無い子ね
じゃあやっぱりもらっちゃ悪いよね
サシャが苦労して手に入れた食料だもの」

ケイが笑った

「あっ・・・ど、どうぞ食べてください!!」

「え、いいの?」

「いいんです、いいんです!」

「わー、サシャが自分から食べ物をあげるなんて
明日は嵐でも来るんじゃないか?」

「確かにっ」

ユミルとコニーが茶化した

「じゃあ、せめて半分こしよ?
私小食だからこれで満足だし」

パンをちぎってサシャに手渡す

「あ、ありがとうございます!!」

「いやいや、私の方がいただいた側だからね」

この日から
ケイは明るくなり
他の訓練兵とも会話することが多くなった
特に、サシャはケイによく懐いていた

「なぁ、最近アイツいきなりなんでもできるようになったよな」

エレンがケイを見ながら言った

「あの女が気になるのか?」

ミカサの表情が鋭くなる

「ば、馬鹿!そういうことじゃなくて
ただ・・・最近明るくなったし向上心もあるように見えるし
なんか変わったなぁって」

「そうだね
最近よくケイと話すけど、今までは
何を考えているかわかりにくくてとっつきにくかったけど
最近は自分の意見とかよく言うし
それに座学でも理解が深くて話を聞いていて面白いよ」

アルミンもエレンに同意した

(それに、ケイは自ら調査兵団志望と言っていた)

偶然、サシャやコニーたちと
話しているところを聞いてしまったのだ

「えぇっ!?ケイって調査兵団志望なのかよ!!」

「うんっそうだよ」

「な、なんでですか?わざわざそんな・・・」

サシャとコニーは当然だが驚きを見せた
当然だ、大の男でさえ
巨人と対面することを恐れ
壁の外になど出たがらない

それなのに
あんな可愛らしい女の子が
自ら調査兵団を志望しているのだから

「うーん・・・なんでだろうね」

ケイはにぱっと無邪気な笑顔ではぐらかした

「エレンみたいに、巨人をすべて駆逐してやりたい的な?」

「んーん、私はエレンみたいにカッコイイ理由なんかないよ
もっと単純な何かがそこにあるだけ

それに・・・私は憲兵団なんかには死んでもなりたくないだけ」

一瞬、雰囲気が変わった気がした
以前の冷たい表情が垣間見えた

「でも、やっぱり生きたいと思うなら
世間体を気にするなら憲兵団を目指すべきだよ
だから、憲兵団志望の人たちは
それはそれで頑張ってほしいなっ」

元の笑顔に戻り、一同ホッとする

作品名:守るべきもの 作家名:葉入