銀牙伝説WEED 東海編
尾張
「信長様、三河の家康を勝家殿が倒したそうです。」
「ふふふ…左様か、よかろう。長秀、三河の地を勝家に与える様伝えよ。」
「はっ。」
参謀と思われる紀州犬とボスと思われるドーベルマンがいた。
そう、このドーベルマンこそ法玄の言っていた信長である。
彼もまた法玄を倒すべく勢力を増していた。三河には先ほど家康を倒した勝家、岐阜には後ほど紹介する光秀、伊勢には同じく後ほど紹介する秀吉、そして尾張の信長、後に計画上滋賀、福井を持つことになろう長秀となかなかの顔ぶれであった。しかし彼らは今、信濃から奥羽軍が接近していることをまだ知らない。
「ところで信長様?」
「どうした長秀、何か不服でもあるのか?」
信長は長秀の表情をみて不思議に思った。
「いや、光秀殿の件なのですが…。」
「光秀がどうした?」
「最近、光秀殿の動向が怪しいのですよ…。奥羽軍なんて聞いたことのない軍勢の名をいきなり持ち出したりと…。」
「いや、奥羽軍は存在する。まあどうせ法玄とかいう青二才に手こずってるであろうがな。奴の動きは気にすることはないぞ長秀。」
「はっ。」
作品名:銀牙伝説WEED 東海編 作家名:とある奥羽軍の一兵卒