真夜中のスーパー・フリーク
思わず大きく息が抜けていくのを止められなかった。
そりゃぁ自分は軍人だし、特殊な訓練なぞ受けてきてるし、体力には自信もあるけれど。いくらなんでも人間には例外なく限界値ってモノがある。
つまり動き続けられる限度ってものがありまして。
ねぇ?
そんなのを一々愚痴ってみても無駄だろう事は判っていたが、言わずにはいられない心境だった。
振り仰いだ空はひどく高く、いつもより鮮やかに見える。
ああ、陽が目に沁みる。
・・・昨夜は何だか怒濤だった。本当にそれしか言いようがない。
はっきり言って休暇か特別ボーナスの約束はしてもらわなきゃワリに合わないくらいには、こき使われたと思うんだが。
…果たしてあの上司がそんな簡単にご褒美をくれるだろうか。
彼は首を回しながら、もう一度大きく息を吐き出した。
・・・何だか以前に比べてめっきり疑り深くなった気がする。
「あ~・・・」
とりあえず、タバコ吸いたい。
作品名:真夜中のスーパー・フリーク 作家名:みとなんこ@紺