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こらぼでほすと 二人11

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翌日、ロックオンはラボに出向いた。ハイネは、寺に居座っているので、本宅まで自力で移動して、そこからヘリだ。
「ゆっくりできてる? ロックオン。」
「ああ、兄さんと二度ほどデートしたぜ? キラ。・・・あのさ、このデータの企業体の情報が欲しいんだが、あるか? 」
 持参したデータチップをキラに渡す。これから調査する予定の企業体のデータだ。ティエリアが、ヴェーダから、ある程度の情報は取り出してくれたが、ラボのマザーには他の情報があるかもしれない、と、刹那が言っていた。キラのほうは、データチップをセットして開くと、ふむふむと頷いている。
「これが、調査対象? 」
「ああ、財務人事情報から、何かしらのおかしなところがあるのをティエリアがピックアップした。俺の担当は欧州なんだ。」
「うーん、たぶん、あると思うんだけど・・・・ちょっと時間をくれるかな? 」
「四、五日は、まだ滞在予定だ。間に合わないなら、後からデータを転送してくれればいい。とりあえず、中東と絡みのある辺りから調べる予定だ。」
「どういうものが欲しい? 」
「武器作ってるとか、テロ関係とか、所謂、火種になりそーなもの。」
「了解。解析できたら、順番にデータを送るよ。とりあえず、デュナメスのほうはシステムを変えてあるんだ。チェックしてみてくれない? 」
 この一週間で、デュナメスのシールドに関するシステムは組み換えてくれたらしい。ミッションで搭乗するとなると、ロックオンか刹那になるから、システムの使い勝手を確認する。


 もちろん、対戦相手はキラだったわけで、いや、最初はシステムが作り出した仮想敵をシールドを使った防御とピストルで撃破するというシミュレーションではあったけど、最終的にキラが出て来た。ついでに、室内では動けないからと、深海まで沈んでの対戦だ。
「ロックオン、実戦さながらになるので、本気でやってください。キラは半分、本気です。」
「だいたいねー、ママとデートを二回もするなんて、ほんと、ムカってくる。ママ、なかなか出かけてくれないのにさ。ロックオンだとデートするんだから。」
「おいおい、キラ。だって、おまえら、常時、兄さんといるんだろ? 俺なんか滅多に逢わないんだから、そこいらは遠慮しろよ。」
「はあ? なんにも聞こえなーい。」
「キラ、しばらくは抑えて。ロックオンに実戦の雰囲気で確認してもらわないといけないんだ。」
「わかってるよ、アスラン。最初、五分は動かないであげる。いくよーーーーっっ。」
 俺も、かなり実戦で培ってきた経験もあるんだ、と、ロックオンも本気より軽めに戦ったものの、五分が過ぎたら瞬殺された。後方支援機だから、機動性に問題はあるが、そんなこっちゃない。いきなり、深海でニーキックとか仕掛けているあたりで、もうシールドとか関係ねぇーだろーっっとツッコミだ。
「複数の敵とやってたらシールドは勝手に展開してくれてるけど、近接の敵は自力だよ? 」
「てっめぇー相変わらず、ゲームネタかよっっ。」
 確かに、シールドはロックオンが機体を動かすのと連動して、展開してくれるようになっていた。シールドで防御するというより、手が廻らないところへシールドが展開するという感じだ。もちろん、近接戦闘だとシールドの防御は意味が無い。
「くぉーらっっ、キラッッ。シールドが使えるようにビームライフル使えっっ。」
「えーーー面白くない。マードックさん、ミサイル使って。」
「勿体無いから、データのみだっ。ロックオン、ミサイルのデータを使うから、それはシールド使ってくれ。」
 実際には攻撃しないが、データだけでキラとロックオンの機体に向けてミサイルが撃たれる。レーダーと連動させているから、着弾すれば、その部分は使用不可になる。シールドで防御できれば、着弾にはならない。だというのに、キラが上手い具合に、デュナメスをミサイルの進行方向に誘導するもんだから、着弾しまくって、あっという間に、デュナメスは動かなくなる。
「ミサイルや艦砲なんかだとスピードがあるからシールド展開しても間に合わないみたいだね。」
「いや、違うだろっっ。おまえが、俺を直撃するような場所に誘い込んでんじゃねぇーかっっ。」
「だって、実戦さながらなら、こういうことになるよ? 刹那だって、この戦法は使うから。ちゃんと周囲の認識を広くしないとダメだよ? ロックオン。」
 これが現役引退して何年も経過したはずの「白い悪魔」の実態だ。刹那も、大概に強いが、キラも半端なく強い。乗り慣れて、ほぼ手足となっているフリーダムとなると、一対一ではロックオンでは遊ばれるだけだ。
「でも、シールドの展開は自動になったから、これでどうですか? 以前よりは楽になったでしょ? 」
「ああ、これならケルビィムと同じように使えるよ、アスラン。」
「それじゃあ、今度は俺が出ますんで、お手合わせしてください。」
 次に、アスランがⅠジャスティスで出て来る。キラは待機して、デュナメスと対峙する。もちろん、ロックオンはアスランと戦ったことがない。手加減してくれるから、なんとか戦闘らしくなっているという程度だ。
「うーん、ライフルの照準は、もう少し調整したほうがいいな。海流が計算されてないよ? キラ。」
「そっか、海だと、それがあるんだね。そこいらは改良する。」
「あと、ロックオンは、たまにしかママニールに逢えないんだから、そこは譲ってあげなきゃ。」
「わかってるけど、僕、仕事してて逢えないから、ちょっとムカってなったんだよ。」
「もう、急がなくてもいいから、今日から寺に、おやつを食べに行けばいいさ。ママニールと散歩してもいいし。」
「そうだね。今日は、これで上がろう。」
 という会話をしながら、デュナメスと戦っているという緩さだが、それでもロックオンは必死で防御する羽目になっている。ザフトのスーパーエリートだってキラには負けてもロックオンぐらいなら、簡単に瞬殺できる実力はある。デュナメスを動けないまで仕留めると、キラがアスランに襲いかかる。きゃっきゃっと、とても楽しそうにキラはアスランと戦っているが、とんでもないスピードと技術だ。
「ロックオン、もう動けるように解除したから戻って来い。」
「了解です、マードックさん。・・・・あいつら、おかしい。」
「当たり前だ。あいつらが、『吉祥富貴』の守護神だ。これぐらい出来なきゃ、うちは崩壊してるぞ。」
 そういえば、そうか、と、ロックオンも納得する。この実力があるから、三大大国も手が出せないのだ。特に、キラとアスランのコンビで戦われたら、どこも勝てない。物量作戦を使ったとしても、まず、旗艦から破壊するか、システムクラッシャータイプのウイルスを投下して、物量を台無しにしてくれるから、危険すぎる。下手に大部隊を出せば、システムを乗っ取られて相討ちなんてことになってくるからだ。生身のキラは、射撃もできないから狙われやすいが、それはアスランが守っているから、成功した試しはない。つまり、この二人が生きている限り、三大大国は手が出せないという図式が成り立っている。
作品名:こらぼでほすと 二人11 作家名:篠義