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【サンプル】このあと滅茶苦茶セックスした(今回のオチ)

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 妹の愛宕はときどき変なことを言い出す。具体的にはこんな感じで。
「普通の女の子になりたいわぁ……」
「……工廠ならドアから出て右よ?」
 そういうときにいつもツッコミを入れるのは私、髙雄の役目だ。
「別に解体されたいわけじゃないのよぅ」
 口をとがらせる愛宕。可愛いなこんにゃろー。
「じゃあどういうわけよ、普通の女の子になりたいって」
「ほら、私って薄い本だとよくおねショタのお姉さん役になるじゃない? 別にそういうのも嫌いじゃないけど、でもたまには普通の女の子っぽい恋愛とかしてみたいのよねぇ」
「ふーん、なるほどね」
 普通の女の子になりたいってのはそういうことだったのね。ずいぶんメタなセリフなのが気になるけど。
「嗚呼、なりたいわぁ。普通の女の子」
「普通の女の子ねぇ……正直、よくわかんないわね」
「そうよねぇ……私たちって元々は軍艦だったし、乗ってたのは男ばかりだったものねぇ」
 女っ気? なにそれ新型駆逐艦? というレベルだ。そのうえ今も軍属の身で気軽に鎮守府の外へ出ることが出来ない。これでは普通の女の子がどういうものなのかわかるはずもない。
「そうだわ!」
 胸の前で手のひらを勢いよく合わせる愛宕。なんだ? 錬金術師の真似か?
「わからないことは他の人に聞けばいいのよ!」
「まあ、一理あるわね」
「でしょう? それじゃ早速行きましょうよ!」
「えっ」
 私も? なんで?
「せっかくの非番の日の昼間から部屋でゴロゴロしてるくらいなんだからどうせ暇でしょう?」
「うっさいなー、ほっといてよ」
 休みの日だからこそゴロゴロするんでしょうが。仕事中にそんなこと出来ないでしょう?
「一人じゃ寂しいのよぅ。ねえ、一緒に行きましょう? ねーえー」
「あーもう服を掴まないでよ」
 まったくこのだだっ子は……仕方ないなぁ。
「わかったわよ。行くから手を放して。服が伸びちゃう」
「わーい!」
 私の服から手を放して万歳をする愛宕。
 やれやれ、愛宕のゴーイングマイペースっぷりには参るわね。
 とはいえ愛宕の悩みは私にとっても他人事ではない。私だってそろそろパイズリ役からは卒業したい。
 いい機会だ。これをきっかけに私も普通の女の子になろうじゃないか。
「さあ、普通の女の子になるために、出撃よー!」