機動戦士ガンダムRS 第41話 立ちはだかるもの
「オレンジデルタよりミサイル急速に接近」
マーネリー軍曹が目を見張りながら報告した。
「迎撃」
ブライアン艦長は、叫ぶように命令した。
「間に合いません」
砲撃士が絶望した声で答えた。
※
それは、ロンバルディアでも確認できた。
「主砲、撃て。
ミサイルを叩き落とすんだ」
グラハム艦長が命令した。
ロンバルディアから単装メガ粒子主砲が撃たれたもののミサイル全てを迎撃できなかった。
しかもドゴス・ギアの対空弾幕もすり抜けてミサイルが2基命中した。
その衝撃は、ブリッジを襲った。
※
グラハム艦長は、歯を食いしばりながら旗艦を援護できず艦長席の肘掛を拳で叩いた。
※
「いや凄いね、君」
アズラエル大統領は、バジルール艦長の戦術にほれぼれしていた。
「このくらいの戦術などお褒め頂くほどのものでもありません」
バジルール艦長は、謙遜した。
※
「アーガマもどき級二番艦に火力を集中させろ」
グラハム艦長は、今一番の脅威をアーガマもどき級二番艦と判断した。
※
バジルール艦長は、今の攻撃で死神も動揺したと判断した。
「死神を撃てばよろしいのですね？」
バジルール艦長は、アズラエル大統領に質問した。
「うん、そう」
アズラエル大統領が答えた。
「では、フリーダムとストライクを向かわせろ。
バリアント、ゴットフリート、照準敵マン・マシーン、撃て」
ドミニオンからゴットフリートが2射撃たれた。
※
それは、サオトメも気づき1射目をメガビームシールドで防ぐと2射目は回避した。
その時羽付きガンダムとゲタ背負いガンダムが接近してくるのに気付いた。
※
「サオトメ」
キラ大尉は、フリーダムガンダムのフルバーストモードでガンダムサイガーを攻撃したが回避された。
フレイ少尉は、ガンダムサイガーの背後からクスィフィアスレール砲を撃ったがビームサーベルを回転して作る簡易ビームシールドに防がれた。
「今度こそ闇にかえしてやるわ」
フレイ少尉もサオトメを撃つのに燃えていた。
※
それは、ドゴス・ギアでも確認できた。
「艦長、隊長が」
マーネリー軍曹が叫ぶように報告した。
「何？」
ブライアン艦長は、サオトメが押されるなんて信じられなかった。
※
第339艦隊旗艦マゼランでは、艦載機の発進準備を終えようとしていた。
「いいかな？
行くぞ」
オルドリン准尉が質問したが部下は、問題ないと答えた。
ユーピテルツヴァイ2機が発進した。
※
その時補給艦護衛艦隊旗艦チョムスキーでは、やっと敵の接近に気付いた。
「反対側より新手が接近」
その報告にラコーニ艦長とここのモビルスーツ隊長に就任したイザーク大尉が驚いた。
「機種特定。
マゼラン級1隻、サラミス級3隻。
マン・マシーン2機です」
イザーク大尉は、即座に敵の意図がわかった。
「偵察か。
おそらくNジャマーの濃度が濃すぎて戦況がわからずとりあえず情報収集に来たんだろう」
イザーク大尉は、ラコーニ艦長に説明した。
「迎撃するのか？」
ラコーニ艦長が質問してきた。
「無論だ。
余力があればそのまま艦隊そのものを叩く。
出撃は、俺とシホで行く」
イザーク大尉は、誰が出撃するか決めた。
「隊長自らか？」
ラコーニ艦長は、驚きながら確認した。
「艦隊とジン部隊は、ここを動くな。
まだエターナルは、出撃できなさそうだし補給艦も別働隊がいた場合対処ができないからな」
イザーク大尉は、出撃理由を答えながらブリッジを後にした。
※
オルドリン准尉は、既にこちらの動きが察知されていると判断し周囲を警戒していた。
それは、部下も同じだった。
※
イザーク大尉は、隊長就任初めての実戦であり少々緊張していた。
※
サオトメは、だいぶ苦戦していた。
ビームブーメランを回避すると羽付きガンダムの一斉射とアーガマもどき二番艦の主砲を回避した。
※
トクシマ准尉は、ゲタ背負いガンダムとビームサーベルでつばぜり合いをして離れたときサオトメの心配をした。
※
「サオトメ」
ブライアン艦長もサオトメの心配をした。
※
「スレッジハマー照準、敵マン・マシーン」
ドミニオンのブリッジの空気は、既に勝った気分だった。
「撃て」
ドミニオンの艦尾ミサイル発射管からスレッジハマーが発射された。
※
それは、サオトメも気づいた。
しかしサオトメは、あまり気にしていなかった。뾿뾿玿뼧玿
作品名：機動戦士ガンダムRS 第41話 立ちはだかるもの 作家名：久世秀一