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ガガーブその向こう側 後編

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「ラモン?書架で騒いでいた彼はラモンさんとおっしゃるので?」
「やっぱりか、それなら俺とも喧嘩しようぜ」
「えーっと・・・ラモンさんはあなたのお友達でしたか」
「そんなんじゃねえよ、俺は強い奴とやりたいだけだ」
次の瞬間、トーマスは握りしめたこぶしを男にぶち込んだ・・・はずだった。
「!!!」
そのこぶしは空を切り、それどころかミッシェルはどこにもいなかった。
「いきなり殴りかかるなんてひどいですよ」
トーマスを非難するその声は、聞こえるのにどこが発声元なのか分からないもので、
辺りを見回してもやはりミッシェルの姿はなかった。
「くそっ、どこにいやがる!出てきて勝負しろっ」
「すみません、ちょっと用事がありますので、今日は失礼します」
「なっ、逃げるのかっ、おいミッシェル!!!!」
「にゃあ?」
「ぷっ、その名前だと子猫も反応してしまいますし、
今度から私のことはラップと呼んでください。
それではまた会いましょう、トーマスさん」
「おいっ!・・・こんちくしょううう!!!」


これがのちに真の友となる二人の出会い。
臥ヶ武高等学校で起こる新たな冒険の幕が上がる。