疾風の剣士達
なんと、技の威力はたいしたことがなかったらしくヒューゴの服だけが切り刻まれ、見るもモエモエなサービスショットになっているじゃあーりませんか!!!
台詞をつけるなら「いや〜ん、まいっちんぐ!」だ!!!
ヒューゴのその姿を見るなり「自分の名誉」「親友の危機」という単語は俺の脳内からアンドロメダまで吹っ飛んでしまった。
「ヒューゴ殿!!!辛抱たまらん!!!」
俺はヒューゴを捕獲しようと前髪を伸ばした。しかし、ヒューゴは主人の危機に飛んできた鳥につかまって飛びあがる。
「つ、捕まる気はないよ!!!」
「なんだと?こっちをその気にさせておいてお預けとは、そりゃないぞヒューゴ!!」
「そっちが勝手にサカってるだけだろ!!逃げるぞ、フーバー!とりあえず、服!!」
「キュィィィン!」
ヒューゴは鳥に乗って逃げてしまった。ほぼ全裸で。
「おのれ鳥!!だが、俺の前髪から逃げられると思うなよ!!!」
「パーシヴァルさん、もう勝負はいいんですか?」
背後でエリオットが俺を呼びとめる。
「今の俺には勝負より大事なものがある!!
・・・そこにヒューゴがある限り!!!!」
「あ、そうですか。じゃあ僕も
・・・そこにボルスさんがある限り!!!!」
ボルスの「HE〜〜〜〜LP」という声を背中で聞きながら、ヒューゴを大追跡する俺なのだった。
「似てるなあ、あの2人…」
「あの変態度は似てるよなあ…」
「体の一部が異常に発達してるところとか…」
「鼻と前髪の違いだよね」
「それを言うなら嗅覚と触覚ってかんじ?」
「努力度もいい勝負だしな」
「人の話聞かないところとかそっくりだしね!」
「じゃ、今日の夕食は豆のスープにしましょ」
一部始終を見ていた連中は口々にこう言い合ったということだ。
終