機動戦士ガンダムRS 第42話 螺旋の邂逅
ユーピテルツヴァイは、反撃にデュエルガンダムに3発ビームライフルを撃った。
しかしイザーク大尉は、それを回避した。
「ナチュラルごときにこれ以上泥を塗られてたまるか」
イザーク大尉は、175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフルとシヴァの同時攻撃をしたが命中しなかった。
ユーピテルツヴァイもビームライフルとバズーカで反撃してきた。
シホ少尉は、慎重に狙いを定めてビームライフルを撃とうとしたが逆にユーピテルツヴァイにロックオンされバズーカを撃たれてしまった。
「当たらないわよ」
しかしシホ少尉は、冷静に攻撃を回避した。
※
キラ大尉とフレイ少尉は、ユーピテルツヴァイが3発ビームライフルを撃ってきたので回避した。
「キラ君、ここがどこだか知っているかね？」
通信機から敵パイロットの声が聞こえてきた。
「知っていますよ。
ここは、僕の父であるユーレン・ヒビキ博士がスーパーコーディネイターを研究し開発していた場所だ」
キラ大尉は、敵パイロットの質問に答えた。
「そうなの？」
今まで知らなかったであろうフレイ少尉は、改めてキラ大尉に確認した。
「そうなんだ」
キラ大尉は、肯定した。
「罪だな、キラ君はともかくフレイさんが知らないというのは」
通信機から敵パイロットの残念そうな声が響いた。
「フレイは、関係ないだろ」
キラ大尉は、そういうとフル・バーストを撃ったが回避された。
その後もバラエーナプラズマ収束ビーム砲をユーピテルツヴァイに交互に連射したが回避された。
「知っている？
私が？」
フレイ少尉は、敵パイロットが言っている意味が解らなかった。
※
η艦隊とδ艦隊のパイロット待機室では、パイロットたちが出撃準備のため待機していた。
ブリッジでは、再度の攻撃するか検討されていた。
「どうしてもお聞き入れいただけませんか？」
ブライアン艦長は、通信でイームズ艦長を説得していた。
「ここは、援軍を要請して待つなり一旦引き揚げ陣容を立て直すなりして出直すところです」
ブライアン艦長は、ドゴス・ギアの損傷率から考えて再度の攻撃は、不可能だと考えていた。
「君もしつこいね。
そんなことをしていたら反対側の港口から攻撃している同胞たちがやられちゃうじゃないか」
イームズ艦長は、δ艦隊が無事だということから再度の攻撃を強行提案していた。
「ドゴス・ギアは、ちゃんと球形陣でδ艦隊が護りますから大丈夫ですよ」
航空母艦が初めて本格的に使用された戦争にて輪形陣が確立され海戦における艦隊陣形の一つで防御を重視した陣形であった。
基本的に中央に空母や戦艦などの主力艦を置きその周りを駆逐艦や巡洋艦が円形に固めて全方位を漏れなく索敵するほか潜水艦や航空機から中央の艦を守る。
コズミック・イラになって戦場が宇宙にも拡大したことから二次元の「円」から三次元の「球」へと発展した。これが球形陣である。
※
キラ大尉は、ユーピテルツヴァイのビームライフル2発を回避するとバラエーナプラズマ収束ビーム砲を2発撃って反撃したが回避された。
さらにユーピテルツヴァイは、ビームライフル3発撃ったが回避した。
反撃にバラエーナプラズマ収束ビーム砲を2発撃ったがビームライフル1発を右ショルダーアーマーにかすめた。
「キラ」
フレイ少尉は、心配してフリーダムガンダムの許に来た。
その間もユーピテルツヴァイは、ビームライフルで攻撃し続けた。
「大丈夫？」
フレイ少尉は、まだモビルスーツがどのくらいの損傷で致命傷なのかわからず余計な心配をした。
「大丈夫、フリーダムはこれくらいで爆発はしない」
キラ大尉は、フレイ少尉を安心させた。
「まだ殺しは、しないさ。
せっかくここまでお出で願ったのだから。
全てを知ってもらうまでは」
通信機から敵パイロットの憎まれ口が聞こえてきた。
「ところでフレイさんは、美人か？
当時絶世の美女とうたわれたエミリー・アルスターのように」
通信機から聞いたことのない名前が聞こえてきたがキラ大尉は、その人物が「アルスター」からフレイにゆかりのある人物だと分かった。
「おばあちゃんの名前よ」
フレイ少尉は、動揺しながら敵パイロットが言った人物を説明した。
キラ大尉もフレイ少尉の動揺がうつったかのように動揺した。
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アークエンジェルでは、アスラン中佐が腕時計を見てキラ大尉たちの帰艦が遅いことにいらだちを覚えジャスティスガンダムを見上げるとコックピットに向かった。
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それは、第339遊撃艦隊も同じだった。
艦長は、腕時計を見て帰艦が遅い中隊長を心配した。
※
アイリスは、パイロット待機室で1人小説を読んでいるサオトメを見ていた。
(アイリス・サオトメ。
うん、この響きは嫌いじゃない。
でもまだこれを意識する時期じゃない。
年下なのに頼りがあって安心できる。
年下だからこそ見せる子供っぽさがかわいい)
サオトメがアイリスの視線に気づきアイリスの方を見たためアイリスは、顔を真っ赤にして視線を逸らした。
サオトメは、訳が分からずそのまま小説を読むことにした。
※
「君も知りたいだろう？
人の飽くなき欲望の果ての進歩の名の下に狂気の夢を追った愚か者達の話を。
フレイさんもまたその関係者なのだからな」
敵パイロットの言葉にキラ大尉とフレイ少尉は、完全に動揺しそのまま棒立ちになっていた。
作品名：機動戦士ガンダムRS 第42話 螺旋の邂逅 作家名：久世秀一