For the future !
二年目七月末
呼び鈴が鳴った。
遙は玄関のほうへ向かう。
そして、玄関に着くと、ドアを開けた。
凛が立っている。
ひさしぶりだ。
今日来るのは、事前に本人から聞いて、知っていた。
凛は何気ない顔をして、笑みはなく、遙を眺めている。
その口が開かれる。
「ただいま」
ぽん、と軽くボールを投げるように告げた。
遙は少し眼を大きくした。
それから、その眼を伏せた。
戸惑う。
しかし、眼をあげた。
凛の眼を見て、言う。
「おかえり」
すると、凛は軽く笑い、室内に入ってきた。
作品名:For the future ! 作家名:hujio