【擬人化捏造】夢か現か妖怪か
夢か現か妖怪か
一年生になったら 一年生になったら 友達百人できるかな
少子化が進む昨今、これほどハードルの高い歌もないかもしれない。だがこの曲が世に出るよりもずっと昔、五年生になっても友達は百人に届かず、むしろ自ら遠ざけている少年がいた。
紆余曲折を経て彼は人外の友達を得、平穏の裏側で進行していた大事件を解決し、そして彼の孫へ――未来へ続く約束を残して、一つの物語が幕を閉じた。
この少年が自身の友達の中でも特別と呼ぶ存在がいるとすれば、それは青と白に色分けされた体を持つ二頭身のネコだろう。こう言うと、未来からやってきたロボットの姿を思い浮かべがちだが、こちらは少年が生まれる前から生き続けている『妖怪』だ。
この妖怪、実は少々曰く付きなのだが、まだ幼い少年には関係のない話。それ故に何事もなく時は流れ、数年後、少年は思春期と呼ばれる年齢にまで成長した。
これは、少年ケイゾウと妖怪フユニャンの、劇場版めでたしめでたしから続く物語――
作品名:【擬人化捏造】夢か現か妖怪か 作家名:ゆきな