機動戦士ガンダムRS 第47話 終末の光
ロンバルディアは、弾幕を張っていたが2機のD装備をしたジンが接近してきてパルデュスを撃ち命中させた。
「クソ、狙いはコロニー群か」
それを聞いたグラハム艦長は、敵の狙いが分かった。
その時ドゴス・ギアから通信が開いた。
「ドゴス・ギアが追う。
ロンバルディア、アレキサンドリアとハリオはコロニーレーザーを頼む。
マゼランは、アーガマもどきを頼む」
ブライアン艦長から命令が来た。
「了解」
グラハム艦長が答えると通信が切れた。
※
ドミニオンでは、重苦しい空気がブリッジを支配していた。
「そんな物を持ち出してどうされるおつもりです。
艦を乗っとろうとでも言うんですか」
バジルール艦長は、臆することなくアズラエル大統領に向かった。
「乗っ取るも何も命令してるのは、最初から僕だ」
アズラエル大統領の言葉にバジルール艦長は、反論できなかった。
「君達は、それに従うのが仕事だろ。
なのに何でいちいちあなたは、逆らうんだよ」
バジルール艦長は、これが地球軍の実態だとわかり悲しくなった。
艦外では、1機の直掩のデュエルダガーがビームの攻撃で撃墜された。
「ドゥーリットルより入電」
通信士の報告によってバジルール艦長は、止まっていた時が動き出したかのような反応をした。
「ピースメーカー隊が発進準備完了とのことですが」
通信士は、申し上げにくそうに報告した。
「発進させろ。
レイダーとデュエルダガーは、どうなっている?」
アズラエル大統領は、通信士に強い口調で聞いた。
「は、はい」
通信士は、戸惑いながら命令に従った。
バジルール艦長は、戦争とはいえ手段を選ばない方法を遺憾に感じていた。
「いくらジェネシスを止める兵器を作ろうがコロニーを落とせば戦いは、終わる。
大体ナチュラル全てが地球に対する脅威なんだぞ。
僕等は、それを討ちに来てるんだ」
アズラエル大統領は、ナチュラルが地球環境を汚したことを根に持っていた。
「しかしナチュラルは、我々コーディネイターを生み出したことで地球に対する罪は贖罪しました」
バジルール艦長は、もはやナチュラルが地球を汚したことを反省し一生地球の地に立たずコーディネイターを生み出したことで脅威はなくなったと考えていた。
「いくら贖罪しようが関係ない。
過去は、変えられないんだ。
だから犯した罪は、死をもってして償わせるんだ」
アズラエル大統領の口調から先の言葉は、建前で本音はナチュラルを滅ぼしたいという願望の塊であることをバジルール艦長は感じた。
※
ケイト准尉は、1機の新型モノアイ量産機のビームライフルの連射を回避し続けると反撃にビームライフルを撃った。
新型モノアイ量産機は、撃墜した。
1機のマールスのパイロットは、ビームライフルの出力を最大にすると1機のジンを道連れに1隻のネルソン級を撃沈した。
さらに1機のジンを最大出力のままビームライフルで撃墜した。
そして左手にビームサーベルを持たせると1機のシグーに接近すると上下真っ二つに切り撃墜した。
※
ピースメーカー隊残存艦隊は、続々とピースメーカー隊を発進させた。
ピースメーカー隊は、コロニーに向かって進軍していた。
※
それにサオトメたちが気付いた。
「あの部隊は、核攻撃隊か。
やらせるか」
サオトメは、核攻撃隊に向け機体を駆った。
※
それは、クロト少尉も気づいた。
「またこいつらのおもりかよ」
クロト少尉は、愚痴った。
※
「敵モビルアーマー部隊接近。
距離450」
それは、サイド8でも確認できた。
皆は、固唾をのんで阻止成功を祈った。
※
それは、コロニー直掩隊でも確認できた。
「来るぞ、散開」
直掩隊は、敵機の攻撃を避けつつ核攻撃隊を目指した。
「コロニーへ放たれる砲火を1つたりとも通すんじゃない」
ユーピテルツヴァイに乗った隊長が部下へ命令した。
「了解」
それに部下が答えた。
※
ドミニオンでは、敵の接近が確認された。
「ブルー117、マーク52アルファにマゼラン。
接近してきます」
索敵士がバジルール艦長に報告した。
※
マゼランは、アーガマもどき二番艦に接近していた。
「アンチビーム爆雷発射。
対艦ミサイル装填」
艦長が砲術長に命令した。
艦長の命令でマゼランは、アンチビーム爆雷を発射した。
※
「マゼラン接近中。
距離9000」
索敵士がマゼランとの距離を報告した。
「さあ、解ったらあなたもちゃんと自分の仕事しろよ。
あの忌々しい艦を全て沈めるんだ」
アズラエル大統領の目は、狂気にはらんでいた。
オペレーターは、おびえてバジルール艦長がどうするか動向を見守った。
※
ピースメーカー隊は、着々とコロニーに近づいていた。
※
「何故そんなことを平然と出来る」
リード中将は、マルチロックオンで核ミサイルを搭載したメビウスをマルチロックオンで多数撃墜した。
しかし全機撃墜するには、いたらなかった。
そこにリズィーシーガンダムが同じくマルチロックオンで多数の核ミサイルを搭載したメビウスを撃墜した。
その光景をコロニー直掩隊の隊長も見ておりほっとした。
しかしガンダムと多数のガンダム量産機の攻撃に襲われていた。
そしてとうとう回避しきれず簡易変形型ガンダムの攻撃を背後から受け撃墜された。
しかしその爆風に隠れるようにしてビームライフルを撃った1機のマールスの攻撃で簡易変形型ガンダムは、撃墜された。
※
クロト少尉は、1機のユーピテルツヴァイに狙いを定めていた。
そして撃墜できるチャンスを迎えた。
「これで終わり」
ユーピテルツヴァイの背後からツォーンを撃った。
ツォーンは、命中しユーピテルツヴァイは撃墜した。
その一瞬の隙を突かれて爆風から飛来したビームを回避できずに撃墜された。
ピースメーカー隊の残存隊は、なおも進軍を続けていた。
※
リード中将は、残りの核攻撃隊の追撃をしたかったが新手が来る感覚に襲われた。
※
「あなたたちは、今日こそ墜とす」
キラ大尉が駆るミーティアとドッキングしたフリーダムガンダムがガンダムユベリーグンに向かった。
ガンダムユベリーグンは、長いビームサーベルで切りかかってきたが巧みな操縦で回避した。
2機は、しばらく切りかかった。
※
そうこうしている内に核攻撃隊は、どんどんコロニーに接近していた。
リード中将は、戦慄しながら彼らを見送るしかなかった。
それをマールスが追撃し1機を撃墜した。
※
ドゴス・ギアは、核攻撃隊の母艦に接近していた。
「主砲および副砲照準。
目標、地球軍アガメムノン級」
ブライアン艦長が攻撃目標を示した。
※
「ドゥーリットルを討たせるな。
前へ出ろ。
何をやってる」
アズラエル大統領は、バジルール艦長に命令した。
「艦長」
作品名:機動戦士ガンダムRS 第47話 終末の光 作家名:久世秀一