健二さんが最強(凶)?
この二人に敵わないと思うことがとてもたくさんある。
あの事件から自分が健二に惹かれたのはごく自然なことだった。
憧れから、恋愛対象の好きに変わるのには時間がかからなかった。
あの夏の日、本当だったらもう少し上田にいてほしかった。夏希もそういって健二を引き留めた。陣内家の者ももう少しゆっくりすればいいのにと健二を引き留めた。だが、健二は言ったのだ。
『あっちで待ってる人がいるから…帰ります』
そういって笑った。
その言葉にその笑顔に嫉妬したと言っても間違いはない。
けれど、それはしょうがなかったのだと後で知ることになる。
それは、あの夏の出来事から秋という季節に動いていたある日のこと。
OZで約束していたのは健二とだった。
けれど、会ったのは健二の親友でありおかんでもあるい佐久間だった。
『よ、キング』
『…佐久間さん? なんで?』
『あー、ちょっとキングにお願いしたいことがあってさ。…あんまり一目が付かない場所ってない?』
さすがに、キングという存在はOZの中では影響がありすぎた。
『こっち』
そういって佳主馬が連れてきた場所はプライベートの空間。佳主馬が認めたものしか入ることが出来ない。
『悪いねぇ』
『で? なんで、佐久間さんがここにいる訳? 健二さんは?』
『それが実はな』
話を聞けば、風邪をひいてしまった健二の変わりにきたというのだ。
『…健二さん、大丈夫なの?』
『ケンジとけんじがみてる。オレはその間にここにアクセスしたのよね。ま、そんなに長くもいられないんだけど』
『…で? オレに用事って何?』
ぶっきらぼうにいう佳主馬に佐久間は苦笑する。不機嫌になっていることも確かででも健二が心配で早く話してくれというのがよくわかった。
『ああ、キングさ今秋休みだよな』
『うん、1週間ぐらい…』
『その間のさ2日ぐらいこっちに来る気ない?』
『え?』
『さっき、言った通り健二が風邪ひいてることは言っただろ? 親もいなくてオレがあいつの世話してるんだけど。オレ、どうしても外せない用事があって。その間だけでいいから健二の奴見ててくれないかあと思って』
佐久間の言葉に佳主馬は固まる。
『…夏希姉は?』
『先輩も部活でむりだっていうし。頼れるがキングだけなんだよー』
サクマがキングの周りをぐるぐる回る。
『…健二さんは?』
『ああ、あいつ、今熱が高くて起き上がれる状態でもないし考えることも出来ないって感じなの』
そこにブンっとけんじが現れた。そこに急に現れたことはまあつっこまない。
『サクマ!』
ケンジは現実の世界の佐久間のところにいた。そしてハモッって言った。
「「マスターが呼んでます!」」
『ああ、わかった。わかったから引っ張るな』
どうやらケンジに向こうで引っ張られているらしい。けんじに引っ張られているサクマが叫んだ。
『大丈夫なら、メールしてくれ! よろしくなー』
そういって二人が消えて言った。そこに残された佳主馬ことキングは。
『…嵐みたい』
とつぶやいた。
さて、こちらは現実の佐久間と寝込んだ健二。
「…さぐまぁ」
「はいはい。なんだ健二」
「のどかわいたぁ」
「それだけ?」
「それだーけー」
「じゃあ、けんじとかケンジに言えばよかったのに」
「…だって」
「だって?」
「さみしかったんだもん」
元々、一人でいることが余り好きでなはない健二だが、どうも風邪をひいてからそれが著しくひどくなっていた。
「はいはい。わかりました。ケンジ。お水もってこれるか?」
「持ってきます!」
マスターのいうことならいざ知らず、佐久間のいうこと聞くケンジだがそれは。
『マスターが佐久間のこと信じてるからいいんです!』と返ってくるだろう。
「けんじ、ケンジの奴手伝ってやって。サクマは二人の指示してやって」
「わかりました!」
「了解」
そして、アバター達がいなくなった。
「さくまぁ」
健二が布団の中ら、手を差し出す。
「はいはい」
本当に子供返りをしている健二の手を優しくしっかりと握る。
「えへへ」
「まったく」
顔を赤くして笑う健二に佐久間は苦笑した。そこに、アバター達が戻ってくる。健二に冷たいお水を飲ませ、ぬるくなっていたタオルを冷たい水にいれしぼり、また額に乗せた。健二が冷えピタを嫌がったためだ。どうもあの感触が嫌いらしい。
「気持ちいい」
「健二、熱計ってみろ」
「うん」
佐久間に言われ計ってみると、まだ38℃以上だった。
「下がらないな…」
「うん、解熱剤とか飲んでるんだけど」
「まあ、しょうがない」
そこに佐久間の携帯にメールが入る。それは佳主馬からの連絡。明日くるらしい。こちらに戻る前に自分がいない日をメールしといたのだ。
「健二」
「なあに?」
「明日の午後、用事があって家開けないといけないっていったの覚えてるか?」
「うん…」
握られていた手に力が入る。そんな健二を佐久間はポンポンと叩く。
「で、こんな状態のお前を一人にすることも出来ないので」
「ので?」
「キングに来てもらうことにしたから」
「…え???」
「だから、キングカズマが明日ここにくるから。オレが帰るまではキングがいてくれるから」
「な…んで、佳主馬くんが?」
「いや、だってお前が一人でいることの方がオレが嫌だしな。キングならお前も大丈夫だろ?」
「…でも」
「お前の意見は聞かないよ。もう決まったし」
「ええー」
健二の言葉に佐久間は。
「ほれ、汗もかいてるだろう。着換えるぞ」
「はーい」
そうして、時間が過ぎていく。健二を着替えさえて、少しだけ物を食べさせた。そして、薬を飲ませて眠らせる。
「…さくま」
「なんだ?」
「ここにいる?」
「はいはい。ここにいますよ」
その言葉に多分佳主馬が顔を赤くしてしまうであろう笑顔の健二に佐久間は苦笑した。
あの事件から自分が健二に惹かれたのはごく自然なことだった。
憧れから、恋愛対象の好きに変わるのには時間がかからなかった。
あの夏の日、本当だったらもう少し上田にいてほしかった。夏希もそういって健二を引き留めた。陣内家の者ももう少しゆっくりすればいいのにと健二を引き留めた。だが、健二は言ったのだ。
『あっちで待ってる人がいるから…帰ります』
そういって笑った。
その言葉にその笑顔に嫉妬したと言っても間違いはない。
けれど、それはしょうがなかったのだと後で知ることになる。
それは、あの夏の出来事から秋という季節に動いていたある日のこと。
OZで約束していたのは健二とだった。
けれど、会ったのは健二の親友でありおかんでもあるい佐久間だった。
『よ、キング』
『…佐久間さん? なんで?』
『あー、ちょっとキングにお願いしたいことがあってさ。…あんまり一目が付かない場所ってない?』
さすがに、キングという存在はOZの中では影響がありすぎた。
『こっち』
そういって佳主馬が連れてきた場所はプライベートの空間。佳主馬が認めたものしか入ることが出来ない。
『悪いねぇ』
『で? なんで、佐久間さんがここにいる訳? 健二さんは?』
『それが実はな』
話を聞けば、風邪をひいてしまった健二の変わりにきたというのだ。
『…健二さん、大丈夫なの?』
『ケンジとけんじがみてる。オレはその間にここにアクセスしたのよね。ま、そんなに長くもいられないんだけど』
『…で? オレに用事って何?』
ぶっきらぼうにいう佳主馬に佐久間は苦笑する。不機嫌になっていることも確かででも健二が心配で早く話してくれというのがよくわかった。
『ああ、キングさ今秋休みだよな』
『うん、1週間ぐらい…』
『その間のさ2日ぐらいこっちに来る気ない?』
『え?』
『さっき、言った通り健二が風邪ひいてることは言っただろ? 親もいなくてオレがあいつの世話してるんだけど。オレ、どうしても外せない用事があって。その間だけでいいから健二の奴見ててくれないかあと思って』
佐久間の言葉に佳主馬は固まる。
『…夏希姉は?』
『先輩も部活でむりだっていうし。頼れるがキングだけなんだよー』
サクマがキングの周りをぐるぐる回る。
『…健二さんは?』
『ああ、あいつ、今熱が高くて起き上がれる状態でもないし考えることも出来ないって感じなの』
そこにブンっとけんじが現れた。そこに急に現れたことはまあつっこまない。
『サクマ!』
ケンジは現実の世界の佐久間のところにいた。そしてハモッって言った。
「「マスターが呼んでます!」」
『ああ、わかった。わかったから引っ張るな』
どうやらケンジに向こうで引っ張られているらしい。けんじに引っ張られているサクマが叫んだ。
『大丈夫なら、メールしてくれ! よろしくなー』
そういって二人が消えて言った。そこに残された佳主馬ことキングは。
『…嵐みたい』
とつぶやいた。
さて、こちらは現実の佐久間と寝込んだ健二。
「…さぐまぁ」
「はいはい。なんだ健二」
「のどかわいたぁ」
「それだけ?」
「それだーけー」
「じゃあ、けんじとかケンジに言えばよかったのに」
「…だって」
「だって?」
「さみしかったんだもん」
元々、一人でいることが余り好きでなはない健二だが、どうも風邪をひいてからそれが著しくひどくなっていた。
「はいはい。わかりました。ケンジ。お水もってこれるか?」
「持ってきます!」
マスターのいうことならいざ知らず、佐久間のいうこと聞くケンジだがそれは。
『マスターが佐久間のこと信じてるからいいんです!』と返ってくるだろう。
「けんじ、ケンジの奴手伝ってやって。サクマは二人の指示してやって」
「わかりました!」
「了解」
そして、アバター達がいなくなった。
「さくまぁ」
健二が布団の中ら、手を差し出す。
「はいはい」
本当に子供返りをしている健二の手を優しくしっかりと握る。
「えへへ」
「まったく」
顔を赤くして笑う健二に佐久間は苦笑した。そこに、アバター達が戻ってくる。健二に冷たいお水を飲ませ、ぬるくなっていたタオルを冷たい水にいれしぼり、また額に乗せた。健二が冷えピタを嫌がったためだ。どうもあの感触が嫌いらしい。
「気持ちいい」
「健二、熱計ってみろ」
「うん」
佐久間に言われ計ってみると、まだ38℃以上だった。
「下がらないな…」
「うん、解熱剤とか飲んでるんだけど」
「まあ、しょうがない」
そこに佐久間の携帯にメールが入る。それは佳主馬からの連絡。明日くるらしい。こちらに戻る前に自分がいない日をメールしといたのだ。
「健二」
「なあに?」
「明日の午後、用事があって家開けないといけないっていったの覚えてるか?」
「うん…」
握られていた手に力が入る。そんな健二を佐久間はポンポンと叩く。
「で、こんな状態のお前を一人にすることも出来ないので」
「ので?」
「キングに来てもらうことにしたから」
「…え???」
「だから、キングカズマが明日ここにくるから。オレが帰るまではキングがいてくれるから」
「な…んで、佳主馬くんが?」
「いや、だってお前が一人でいることの方がオレが嫌だしな。キングならお前も大丈夫だろ?」
「…でも」
「お前の意見は聞かないよ。もう決まったし」
「ええー」
健二の言葉に佐久間は。
「ほれ、汗もかいてるだろう。着換えるぞ」
「はーい」
そうして、時間が過ぎていく。健二を着替えさえて、少しだけ物を食べさせた。そして、薬を飲ませて眠らせる。
「…さくま」
「なんだ?」
「ここにいる?」
「はいはい。ここにいますよ」
その言葉に多分佳主馬が顔を赤くしてしまうであろう笑顔の健二に佐久間は苦笑した。
作品名:健二さんが最強(凶)? 作家名:とーすい