二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
綾瀬しずか
綾瀬しずか
novelistID. 52855
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

パトレイバー~blue sky~

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

その子はにこっと笑った。その無邪気な笑顔を見てずっとここの所、どんよりと曇っていたあたしの心が晴れ渡っていくのを感じた。
さしずめ夏の真っ青な青空のように。
その親子が立ち去ってもあたしはしばらく突っ立っていた。顔ににんまりとした笑みが上がっていくのを感じながら。
アキラ君、か。どんな字かは知らないけれど、晄君と同じ名前の子。まるで自信を失っていたあたしを助けるために出てきてくれたみたい。ありがとう。君のおかげだよ。あたしの守るものは過去のアルフォンスでも晄君でもない。今、生きているものなんだ。あたしは現在を生きている人間なんだから。昔を守るために生きているんじゃないんだ。
ありがとう。アキラ君。
そしてあたしは空を見上げる。
今のあたしのように晴れ渡った青空。
あたしは天国にいる晄君とアルフォンスにもありがとうと心の中で言った。
「・・・あ!  のあっ! 野明っ」
大声に気がついて振り向くと隣の遊馬が怒っていた。何度もあたしを呼んでいたらしい。あんまりぼーっとしていたから頭でも打ったかと思われていたみた。
「あ、ごめん! さ、上野へ行こ!!」
あたしの顔がさっきよりも晴れやかなのに気がついたのだろう。遊馬の表情が和らいだ。
「ったく。人が心配してやってんのに・・・・」
いつもと変わらない遊馬がぶつぶつ文句を言う。けど、その顔は結構満足げに見えるのはあたしだけだろうか?
「あのさ、遊馬」
あたしは歩きながら遊馬に声をかける。
「やっぱ、遊馬の言ったとおりだったよ。サンキュ」
短い言葉だったけど遊馬にはなんのことかしっかり通じたみたいだった。
「そりゃ、よかったな」
遊馬が答え、あたしは澄みきったスカイブルーの心を抱いて軽やかに歩いていった。


FIN

うん十年後のあとがき。
いやぁ。とうとうつに解決しましたね。友達がおかしいという指摘もわかります。元ですが。
でも変えようにも変えられなくて。
当時中学校で家庭科クラブが同人クラブと化していたころ部員の方の冊子に連載しました。
汚い字をワープロで打ち直して載せていただきました。イラストは書いたんですが捨てたと思います。あの男の子の字をあきらと読むのねと言われてよめないんだと逆に驚いたマニアな字書き。
確か漫画でありましたので使った漢字でした。まんがはふりがなうってるもんね。
すんません。