二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ずっと一緒に…

INDEX|9ページ/9ページ|

前のページ
 


新居はひとまず
大輝が一人暮らしをしている部屋に
すずめが転がり込む形になった。

披露パーティが終わり、
家に帰った二人は、
ドッと疲れていた。

さらに人前でキスしてしまったと
大輝はひどく落ちていた。

「いいじゃん。結婚式なんだし。」

と開き直ったすずめが言うも、

「もう誰の顔も見れねぇ…
猿丸、コロス。」

とブツブツ言っていた。


「お風呂、お湯ためるよー。」

すずめがお風呂の用意をしにいくと

大輝は顔をあげた。


戻ってきたすずめが、

「?どうかした?」

と言うと、


「いや…ホントに結婚したんだなって…」


と呟いた。

「実感わいた?」

クスクスとすずめが笑う。


「うん…」

素直にうなずく。


ソファに座ったすずめの隣に座り、

「奥さん、これからも
よろしくお願いします。」

と大輝が言った。


「フフ、くすぐったいね。奥さんとか。」


またキスをして、

「人前じゃなきゃ
いくらでもしたいけど。」

と大輝は笑った。


「あ…また思い出した…」

大輝は顔を隠して赤くなり、
ため息をつく。

「乗せられたとはいえ、
ビックリしたよ。」

すずめが言うと、
大輝はすずめの顔を手で触れ、

「完全に希望断っとかないと
気が済まなかったんだよ。」


「希望?」


「保男とか…」


「?保男?なんで?」


「アイツとか…」


「アイツ?誰?」


「もういい。なんでもない。
オレが見せつけたかっただけ!」


「え~~~?!」

大輝らしくない。


「風呂入ってくる!」

大輝は収まらない赤ら顔を隠しながら
風呂場に行った。


今日一日、夢のようだった。


大輝はかっこよかったし、

おじさんの料理は美味しかったし、

会いたい人にみんな会えて、

幸せな一日だった。



「馬村すずめ…か。」


「うわぁ~~~~」

クッションを抱えて
たまらず足をバタバタする。


なんか恥ずかしい!慣れない!!


「?何やってんの?オマエ。」


風呂からあがった大輝が、
上半身裸のまま
髪をガシガシ拭いて出てきた。


「!服!!」


「は?今更何言ってんの。」

「夫婦になったんだし。」


「そうだけど…」


「オマエもその厚化粧落としてきたら?」


「うん…カピカピして
皮膚呼吸できない感じだよ。」

「カエルか!」


すずめが風呂に入ってる間、

今度は大輝がクッションを抱えて
はぁ~と大きく息を吐いた。

「馬村すずめ…か。ヤベェな。」


怒涛の一日を終え、
ジワジワと結婚したことを
実感してきていた。


バタン。

すずめが風呂からあがり、

いつもの顔に戻っていて、

お互い見つめ合い、

なんとなくどちらともなく照れた。


「すずめ。」

「はい。」

「ずっと前よりもっと大切にする。」

「はい。」


二人は抱き合った。

すずめは、大輝と
同じせっけんの匂いが
自分からするのが
不思議な気がしていた。

顔を見上げると、
大輝もすずめを見下ろしていて
少しずつ顔を近づけ、
唇を合わせた。

そのまま深く深く合わせ、
何度も角度を変えて、
しばらく続けた。


これからずっと一緒にいられる。


そんな幸せを噛みしめながら。


そうしてすずめと大輝の
2人暮らしがスタートした。
作品名:ずっと一緒に… 作家名:りんりん