再会
翌日、モニカは店長に呼ばれた。
「付き合ってる人、いたんだね。」
「あ、すみません、っていや、
付き合ってなかったというか、
二年も前に別れたんですけど...」
「元カレ?」
「店長のことは尊敬してますし、
自分のことを大事にしてくれてるのも
十分わかっているつもりだったんですけど、
それでもやっぱり胸にひっかかってて。
彼のことが...。」
「そっか...。
でも誰か忘れられない人がいるのかな
とは思っていたよ。」
「え...。」
「俺のことを見て話していても、
なんか遠くを見ているような
そんな気がしていたからね。」
「あ...。」
「でも復活したんだろ?」
「プロポーズされました。昨日。」
「そっか。言いたくないけど、幸せになって。」
「!ありがとうございます。」
本当にいい人だなぁとモニカは思った。
でもやっぱり自分は犬飼が大事だ。
コンプレックスも含めて全部!!!
そんなことを思っていると、
「ツル~~~~~!!!!」
半泣きでカメがサロンに駆け込んできた。
「あ!!!」
この間電源を落としっぱなしで放置してたんだった。
「ごめんよ~~ぉ。私が余計なことをしたばっかりに。
こじれちゃったんだろぉ?」
カメの髪をセットしながら
オイオイ、カメは泣きそうな顔をしていた。
「ううん。カメのおかげだよ。」
「は?どういうこと?!」
そのあとカメの歓喜の絶叫が
サロン中に響き渡ったのは言うまでもない。
すずめちゃんが新婚旅行から帰ってきたら
報告しよう。
あ、ゆゆかにもね。
やっぱり私にとっては
かけがえのない友達はこの3人だと
モニカは友達の存在を
ありがたく思ったのだった。