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勝負

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その夜、はしゃぎすぎた美羽は
早くに寝てしまった。

すずめも少し興奮気味だった。

「楽しかったねぇ!」

「オレは疲れた…」

「ふふ、かっこよかったよ。大輝。
高校の運動会思い出した。」

「オレは思い出したくねぇ。」

「よさそうな幼稚園だったね。
矢田さんいるし。
ここにしよっかな。」

もらったパンフレットを
広げながらすずめが呟く。

「そんな簡単でいいのかよ。」

「また大輝の走るの見たいしね!」

「うえっもう勘弁してくれ…」

クスクス二人で笑う。


これから美羽が少しずつ
外と関わり、こういうイベントを
経験していくのだろう。

すずめは今日の運動会で
自分もまた外と
関わりたいなと思った。

「美羽が幼稚園に入ったら
パートでもしようかなぁ。」

「働くの?」

「うん、そろそろ…」

「オレはそろそろ
二人目欲しいんだけど。」

「え……」

じっと目を大輝に見つめられ、
すずめは動けなくなる。

「欲しくない?」

「働く方がいい?」


「待って!大輝っ。ずるい!」


「ずるいって何が。」

思わぬ言葉を言われて
大輝はムッとする。

「……大輝にそうやって
見つめられると
考える前にうんって
言っちゃうんだって。」

「は?なんだそれ。」

「色気に負ける…」

「アホ!そんなもん、
振りまいてねぇわ!」

大輝は無自覚らしい。

「オレは運動会で
ほかの子ども見てたら、
美羽にも兄弟いるかと
思ったんだよ。」

「確かに…。」

「オマエはどうなんだよ。
まだ早い?もう子どもいらない?」

「~~~ほ、欲しいです。」


「んっ」

大輝はニッと笑って
すずめにキスをする。

運動会で気分が高揚したのは、
すずめと美羽だけじゃ
なかったみたいだ。

大輝の唇が横にずれ、
「今でもいいか…?」
と耳元で囁かれ、

すずめはカァァァァッと
熱くなる。

「…はい…それでお願いします…」

やっぱり負ける……

たまに来る大輝の仕草や言葉に
いまだにいちいちドキドキし、
なんにも抵抗できなくなる
すずめなのだった。
作品名:勝負 作家名:りんりん