ジュリエットの幸せ
「まずい…ゆゆか、怒った?」
「ジュースおごるくらいじゃ
ダメかな…?」
「もしや企画だおれ?!」
カメやツルとヒソヒソしていると、
「アンタたち…」
ゆゆかが言葉を発した。
「ごめん!!ゆゆか!!」
余計なことして、と怒られるかと思い、
先手必勝で謝った。
「…がと」
「え?」
声が小さくて聞き取れず、
思わず聞き返した。
「ありがとう!
嬉しかったって
言ってんの!!」
顔を真っ赤にして
ゆゆかがぶわっと泣き出した。
「アンタ達もう何なのよ~
こんなことするなんてぇぇ。
泣けるでしょおっ
せっかくのメイクなのにぃ~」
ゆゆかがボロボロ涙を落とす。
「ゆっゆゆかちゃぁぁぁん!!」
「「ゆゆかぁぁぁ!」」
「幸せになってねー」
四人で抱き合って
オイオイ泣いた。
いっぱい一緒に泣いた。笑った。
相談に乗ってもらった。
助言もいっぱいもらった。
辛いとき気づいてくれた。
私が知らない私の癖も。
ゆゆかちゃんが好きな人と
ずっと一緒にいられるようになって
本当によかった!
すずめはそう思った。
「しっ幸せになってねぇぇ!」
すずめが泣きながら言うと、
「アンタバカじゃないの?
今日が幸せ過ぎて
どうやってこれ以上
幸せになれるのよ!」
わぁぁぁん!
ゆゆか嬉しいよぉ!!と、
四人はいつまでも号泣していた。