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イカリング

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11月。

世間はハロウィンからクリスマスに
様変わりしていた。

そして苦悩する少年が1人。

そう、クリスマスより早く
すずめの誕生日がやってくる。

去年は泣きそうなすずめから
後で誕生日だったと聞かされて
自分のマフラーをその場でやった。

「自分の使い古しとかサイアクだろ…」

でもすずめはそのまま今も
使ってくれてるみたいだ。

もしアイツにやるなら、
やっぱり身に着けるものがいいな。

と、馬村は密かに思っていた。


「馬村ぁ、お前どーすんの?
クリスマス。
今年は犬飼と鶴谷、二人でするって。
お前も与謝野と?」

「いやまだ何も決めてない…」

俺にとってはクリスマスより先に
重要課題があった。


「女ってなにやったら喜ぶの?」

「そりゃお前、指輪とかじゃねえの?
カップルのプレゼントっていったら
普通。なぁ?犬飼。」

「え…?あ…そうだね…」

犬飼が真っ赤になっている。

どうやら鶴谷の誕生日に
指輪をやったらしい。

馬村は固まった。

自分がそんなものを買うのも、
アイツにあげるのも、
アイツがそういうもので喜ぶのも
想像できねえ。


そもそも、アイツのことだから、
イカリングの方が喜ぶんじゃねえのか?

いざやるとなると
アイツが喜ぶものが
食べ物しか思いつかない。

「おまけに期末なんだよな…」

馬村がつぶやく。

「わ、聞きたくない…」

通りがかったすずめがつぶやく。

「オマエもっかい2年生とか勘弁しろよ。」

「ぜ、善処します…」

これは1日にどっか行くとか
無理そうだな。

馬村は思った。


作品名:イカリング 作家名:りんりん