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タイムスリップ (2)

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「ん…」

すずめが目を覚ますと、
自分の部屋のベッドの上だった。

だけど何かが違う。

「あれ…シーツ…
 おじさん、替えたのかな?」

自分の部屋のベッドシーツの
柄が替わっていた。

とりあえず起き上がろうとしたが、
頭がズキズキして起きられない。

「あ、そうだった…」

学校に行く途中で
いなくなった猫を探してる
というおばあさんに出会い、

学校に行かなきゃと言うのに
なんだかんだと手伝わされ、

やっと公園の木の上にいるのをみつけ、
捕まえようと登ったところで
落下したんだった。


「結局あの猫とお婆さん、
 どうしたのかな…」


ボソッと呟くと、
おじさんが入ってきて、

ガシャーン!と
お盆ごとお茶をこぼした。

「馬村くん!すずめが目を覚ました!」

おじさんが何やら慌てている。

え?馬村?!

なんでウチに馬村がいるの?

バタバタと駆け寄る音が聞こえて、
「すずめ!」と入ってきたのは、
馬村より少し大人っぽい男性だった。

「よかった…」

と言って急に抱きしめられ、
すずめ(16歳)はパニックになる。

「は?え?あのっ誰っ?
 ちょっと!やめてください!」

大輝(22歳)は、
すずめの声を聞いて
パッと離れた。

「すずめ…じゃない?」

「馬村のおじさん…?
 じゃないか。
 お兄さん?とかいたっけ?
 あの、いきなりなんなんですか?」

昨日一緒に過ごしたはずの恋人に、
なんなんですかと反応され、
大輝もわけがわからなかった。

「…オマエ…高校生?」

「名前は?」

馬村似のその青年に聞かれ、
すずめ(16歳)は訝しげに

「与謝野すずめ…です。」

と答えた。

「何、どうなってんの?
 もしや記憶喪失?」

大輝の後ろで諭吉も混乱している。

おじさん、何言ってんの?

記憶喪失?

ドラマの見過ぎだよ。


「いや、そういうのと違うかも…
 オイ…年齢言えるか?」

見知らぬ男に
いきなり抱きしめられたり、
変な質問されたりで、
少しムッとしながらもすずめは、

「16だけど…」

と答えた。

「は?じゅうろく?!」

諭吉がすっとんきょうな声をあげる。

言われてみれば、
16歳のときのすずめは
こんなんだった。

よく見ると、今のすずめとは
髪型も顔つきも微妙に違う。
でも高校のアルバムから
そのまま抜け出たようで懐かしい。

「もしかしてタイムスリップ?」

諭吉が信じられない、
という顔で言った。

「マジかよ…」

大輝も呆然とした。

作品名:タイムスリップ (2) 作家名:りんりん