デジモンストラグル
第一話 冒険のはじまり
新しい何かが自分の身に起きるような、そんなことを予感させる澄み切った青空と優しい春風。
僕――千田大斗（チダタイト）は春を迎える度そんなことを思っている高校2年生である。
学校の帰り道にある商店街の電機屋のテレビは最近起きた高校生の行方不明事件を報道している。
所詮は自分に関係のないことと無意識に判断して電機屋の前を通り過ぎる。
家に着き、話しかけてくる母親に適当な相づちをうちながら即座に自分の部屋に入る。
バックを床に置き、パソコンを立ちあげる。
パソコンのデスクトップをみると見たことのないアイコンが表示されている。
少し怪しいなと疑いながらもアイコンをクリックする。
クリックすると、画面上に“パートナーヲエランデクダサイ”とメッセージが表示される。
「アグモン、ブイモン、ギルモン……」
画面に映し出された文字を読み、深く考えずに選んでクリックした。
すると、パソコンの画面が光だし、僕は光に包まれた。