デジモンストラグル
「おーい! タイト!」
{誰か僕を呼んでる……}
「わーっ! なんだお前は!」
僕は起き上がり目を開け、目の前にいる見たことのない生物に驚く。
「オレの名前はスパモン」
「タイトのこと、ずっと待ってたんだ! よろしくな」
と背中に大剣を背負った三頭身の怪獣は笑顔で言った。
「スパモン? 僕のことを待ってた? 意味わかんない……」
状況を理解できないまま、僕は辺り一面の砂漠を見渡す。
「ってか、ここどこだよ?」
冷静さを失った僕が聞くと、楽しそうに怪獣は答える。
「ここはデジタルワールド」
「オレたちデジモンが住んでいる世界」
「タイトはリアルワールドから来たんだろ?」
「前にリアルワールドに居たことがあるデジモンに聞いたことがあるんだ」
僕は腕を組み目を閉じる。
{これはきっと夢だ}
{次に目を開けたらきっと僕は家のベットの上にいる……うん}
僕は目を開けた。
「夢じゃない……」
そうつぶやくと怪獣が近寄ってきて、僕の頬をつねた。
「イタッ!」
「何すんだよ!」
僕が怒ると怪獣は笑顔で言う。
「タイトが寝ぼけてるから、目を覚ましてやったんだよ」
僕はうなだれ呆然としていると、手に何かを持っていることに気付いた。