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君のそばに…(アオハライド)

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どうやら、塾の講師というのは
ほとんどが学生アルバイトらしい。

正職員になるために
どんな資格がいるとか
そういう具体的なことはわからず、
結局実力主義であるようだ。

「なんか…大変そうだね。
 塾の先生って…」

双葉は自分で提案したことが
不安になった。

どこの学校に行ったからなれる、
というものでもないようだ。

「まぁでも、そういうのも面白いかも。」

「えっ洸って意外にチャレンジャーだね。」

「その方向で考えてみようかな。
 お前は?興味あることみつかった?」

「私は…洸と同じ学校は無理だろうけど、
 近くにいたいから、で選んじゃダメかな?」

「やってみたいこととかないの?」

「全然思いつかなくって…
 こんなの情けないよね?
 自分の進路なのにさー。」

「まぁ、誰でもそんなもんじゃね?
 俺だって今双葉に言われたからだし。
 じゃあ、まずは俺の学校
 決めないとな?」

双葉は、自分のこんなフラフラしたとこも
普通に受け止めてくれることが嬉しくて、
満面の笑みを浮かべた。

「うん!私ももうちょっと考える。」

「……」

その笑顔の可愛さに、
洸は思わずキスをする。

「洸…ここ、指導室…」

「やべ…」

「洸ってさ、結構キスするよね?」

「嫌?」

「…ううん。嬉しいです。」

「…ヤバイ。帰ろ?」

「えっまだ調べてないよ?」

「それもう明日。」

「えっ」

洸は双葉の手をとって
さっさと指導室から出た。