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君のそばに…(アオハライド)

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「どこ行くの?」

「とりあえず俺ん家は?」

「じゃあ、洸ん家で続きしよ?」

「お、おう。…でも、いいのか?」

「? もちろん。」

双葉って経験あるのか?

意外に積極的だな…

そんな風なことを考えながら
洸の家に着いた。

父親は仕事だし、兄はアメリカだから
突然来ることもない。

「おじゃましまーす。」

そう言って靴を脱いで、
双葉は洸の部屋に上がった。


ドキンドキンドキン…

洸の心臓はすごく高鳴り
緊張してきた。

キスの続き…

誰もいない部屋…

することはひとつだろ!


が、双葉はいつも通りで…

なんで?

もしかしてアイツととっくにとか…

いやいや、そんな…

洸の頭の中はぐるぐる
変な考えで回っていた。

「洸?どうかした?」

「いや…」

なんでこんなに普通なんだよ。

洸がそう思っていると、
双葉が思いもかけないことを言った。

「で?パソコンどこ?」

「は?」

洸は双葉の言った意味が
一瞬わからなかった。

「? だって続きするんでしょ?」

「続きって…何の?」

「何ってー!
 進路調べるに決まってんじゃん!」

「へ?」

「さっき途中で帰っちゃったからさ。
 今度は私の調べないとね!
 どんな仕事があるのかなぁ。ね?
 洸は私に何が向いてると思う?」

「あ…続きって…そっちね…」

「なあに?変だよ?」

「いや…何でもない…」

洸が心底ガッカリしたのは
言うまでもない。

地方の大学にわざと行って
一緒に住んでやろっかな…

ということを、この日洸も
考え始めたのだった。