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甘えてほしい

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クリスマスが終われば
冬休みに入り、もうすぐお正月。

父ちゃんと母ちゃんは
今年もバングラデシュで
年越しをするそうで、
私はやっぱり東京残留。

まぁ、いいんだけどね。

おじさんと年越しそばを食べて、
初詣に出かけた。

今年は馬村と。

大地が、すずめと行くなら
自分達と一緒に行けばいいだろと
駄々を捏ねたらしいけど、

馬村は今年は二人で行くからと
断ったらしい。

私は別におじさんと大地と
一緒でもよかったけど。

馬村にそう言うと、
チッと舌打ちされた上、

「邪魔されたくないとか
 オマエは思わねぇのかよ。」

と言われた。

どうも私は想像力が乏しいらしい。

馬村にこういうセリフを
言わせてばかりだ。

「たまには甘えるとか頼るとか
 してみたらどうなんだ。」

とまで言われてしまった。

甘える…って私が?

うーん。どう考えても似合わない。

し、やり方がわからない。

馬村、ごめん。

そこはご期待に添えそうにないや。


気を取直して二人で神社に向かう。

流石にすごい人だ。

「オイ。はぐれんなよ。」

馬村が手をつないでくれる。

けど、相変わらず馬村は顔が赤い。

つられて自分も赤くなる。


出会った頃は、
馬村がこんなふうに手を繋いでくることも
甘えてほしいとか言うことも
想像できなかったし、

一緒にいてこんなに
心温まる存在になるとも
思ってみなかったなぁ。


すずめはお賽銭を入れて、
神社の神様に思わず感謝をした。

馬村と出会わせてくれてありがとう。

初詣はお願いごとをするところだと
ずっと思っていたけれど、

今年のすずめは満たされていて、
ありがとうしか出てこなかった。

これってすごいことだと
馬村のほうをチラッとみながら
すずめは思った。

作品名:甘えてほしい 作家名:りんりん