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甘えてほしい 2

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馬村に急かされ、
こんなはずじゃなかったのにと
すずめは思った。

「なんだ。ウソか。
 思ってもねえこと言えねえもんな。」

馬村がガックリした顔を見せる。

「ウソじゃないよ!
 だ……大好きだよ…」

すずめは照れて下を向いた。

「もー何これ…恥ずかしいよ。」


手を繋いだまま、
馬村は満足げな顔をして、
俯いたすずめの頭にキスをした。

そうした二人の前に
白い小さい雪がちらついた。

「あ、雪だ…」

「そんなに寒いっけ?」

二人で真っ赤になってばかりで、
雪が降るほど寒いことに気づかなかった。

「ちょうど頭冷やせるな。」

馬村がボソッと言った。

自分でも熱に浮かされているのを
自覚していたらしい。

頭の上に白い雪がついても、
馬村の熱い気持ちをもらったせいか
すずめはやっぱりポカポカとしている。

「馬村の提案、冬はいいかもしんないね。」

「季節限定かよ。」

「年中これだと心臓壊れるかも。」

「ふ…かもな。」


そう言って繋いだ手を
馬村はコートのポケットに入れて
二人は歩き出した。

「馬村がお酒飲んだらすごそうだね。」

「何が。それはオマエだろ。」

「ずっと好き好き言いそうだもん。」

「オレも酔ったら言いそうで怖ぇ。」

「出逢った頃の馬村からは
 想像できないね。」

「オマエのせいだからな。」

「えっ?」


馬村がボソッと言ったが
すずめには聞こえなかった。

作品名:甘えてほしい 2 作家名:りんりん