辰馬×銀時
まっとにかく…
みんなの落ちた気を一瞬で元気にするアイツに惚れちまったんだよ
そりゃ俺だって
「相手は辰馬だぞ!?アイツは男だぞ!?良いのか俺!!それは良いのか俺!!?」
なんて毎晩毎晩自分に語りかけてたが…
惚れたものは仕方ない
そんなある夜―――
『金時ィ!!一緒に酒でも飲まんか!!』
「てめーは何回言えば覚えるんだ!!
俺は金時じゃなくて銀時だ!」
『アハハハハ!すまんのぅ金時ィ!!』
「だーかーら…ッ!!!俺は銀時だぁああ!!!」
俺は辰馬の首を腕で軽くしめた
『わかったッわかったから離すぜよッッ!!』
「ッたく…ほら酒飲もうぜ」
『おぉそうじゃったのぅ!すっかり忘れてたぜよ!!アハハハハッアハハハハ!!』
(本当こいつはどこまで馬鹿なんだ…)
「んで?2人っきりで酒なんてどうしたよ」
(…2人ッきり?…えッ!2人ッきり!?俺今普通に言ったけど2人ッきり!?やっべ意識しちゃうんですけど!!緊張してきた…ッ//とッとりあえず酒飲んで落ち着こう)
『わしだってたまにはおまんと2人で月でも見ながら酒飲みたいぜよ!
おまんは高杉達とは特別仲が良いきに、たまにはわしの事もかまってくれないと、さ…ん?なんじゃ金時。もう酔ったんか?顔が赤「あッ赤くなんかねぇ!!」』
(ハッ!!緊張しすぎてついでかい声出しちまった…)
辰馬と2人きりという事実と
今でかい声を出した自分が恥ずかしくて下を向いた俺
(ちくしょ…辰馬の顔見れねぇよ// 今俺絶対タコより顔赤いぜ‥。
でッでもとりあえず前向こう俺。頑張れ俺!!後は酒に任せるんだ俺!!!)
一方辰馬は―――
((危ない危ない…銀魂の顔色に気がつかなかったら口が滑るところだったぜよ。"寂しい"なんて恥ずかしくて言えないきに。…にしても本当に顔赤いぜよ。どれどれ、熱でもはかってみるかのぅ))
辰馬が今からしようとしてる事などもちろん知らず…
銀時は顔をあげようてしていた
(よしッ。 1 2の3で前向こう。せーのっ! 1 2の3!!!)
銀時は顔を上げた
上げたは良いが………
何故か視界が暗い
夜だからとかそんなんじゃなく
月明かりすら見えないくらいだった
(ん?なんで暗いんだ?)
俺は目をパチクリさせて
よく視てみた
そしたら…
(…え?目の前にあるのは……目?
目…目?………辰馬の目ぇえ!?)
辰馬のおでこと銀時のおでこが
くっついていたのだ
「たッッッ辰馬ぁあ!?!
ななな何してるんだよ!?!?!?」
『ん?さっきから顔が赤うえに下向いちょる…
熱でもあるんじゃないかと思うて計ってみたんじゃが‥
少し熱っぽいぞ銀時。おまん風邪でもひいたか?』
(普段馬鹿面なのにこーゆ時になると真剣になるんだよなコイツ…しかもちゃんと名前呼んでるし。)