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高杉×銀時←桂 パート2

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ザクッザクッザクッ―――



一般人は近寄りたがらないであろう雰囲気を出しながら万事屋を目指している男 高杉晋助



ふとある男に言われた言葉を思い出し少し苛立っていた


"銀時に寂しい思いをさせるな"



『チッ……本当にムカつく野郎だ。――てめぇなんぞに言われなくてもわかってんだよ』



だがこの男……高杉は自分が少々焦っている事に気がついていた



いつもなら気にもかけない桂の言葉が頭から離れないのがその証拠―――



いくら自分の恋人とはいえ一緒に居る時間は桂の方が多い


銀時は目移りしないと分かっていてもやはり心配だった




それに―――――


『あの野郎…見せつけた後だってのに俺に忠告しやがった』



余裕が無いからこそ桂に見せつけた


いつもの高杉なら見せつけるなんて行為しなかっただろう



それも焦っている証拠の一つ…





けれど焦っている自分に気がついただけではなく
もう一つ気づいた事があった――――



それに気づいた高杉は険しい顔から一変…フッと笑う






『ククッ…――どうも俺ァ自分が思ってる以上に銀時に惚れてるらしい…』






ちょうど万事屋につき階段を登る



すると中からドタバタと走ってくる音が聞こえた



『クククッ……怪我でもしたらどうするんだか』



走ってくる人物を心配しながらも嬉しそうに笑う



でも人の心配をよそに―――




ドンッ!!



『…転んだな』



だがまたすぐにドタバタと聞こえ高杉がドアの前に来たときにナイスタイミングで中から勢いよくドアが空いた



バンッ!!



「高杉!!!」


『よォ。遅くなって悪かったな……怪我してねぇか?』


「え!?あっ…何でわかったんだ!?」


『すげぇ音したぞ』


「うっわー恥ずかしい俺ッ…///」



顔に手を当て恥ずかしがる






『まぁ怪我はしてねぇみてぇだな。…中入っていいか?』


「おう入れや入れや!!」




中に入りドアを閉め草履を脱いで銀時の前に立つとすぐに銀時を抱きしめる



「高杉!?」


『なァ銀時ィ。』






「なんだよ?」


疑問に思いながらも高杉を抱きしめ返す


『お前…俺の事好きか?』


「は!?何だよ今更………好きすぎて銀さんどうしようもないんですー!!」



照れ隠しなのか少しふざけて答えたが同時に真剣な口調の高杉が少し心配になった


「何何…どうしたの?」


『……やっぱり寂しいか?銀時ィ…――。』


「高杉…。本当はすげぇ寂しいよ……でも高杉は必ず会いに来てくれる。寂しいけど次会える日が楽しみでしかたねぇんだ」


『そうか…悪かったな銀時―――。今度からはもう少し多く会いに来る。もっとも今日だって銀時に会うために来たんだ。仕事じゃねぇ分長くは居られねぇが明日帰る時まではお前と居る』


「……お前さ。銀さんに相当惚れてるよね?」


いつもなら"さァ…どうだかな――"と誤魔化すところだが今日は違う


『クククッ…あぁそうみてぇだ。』



誤魔化すこともせずあっさり認めてしまった


「――ッ///てっ照れるだろバカ//」


『お前が聞いたんだろ?』


「そうだけど…なんか今日の高杉変だぜ?」


『るせぇ。――…銀時。』


「あぁ?」






『お前は俺のもんだからな――』


「当たり前だろっ…///!!高杉の恋人なんだから……。つか高杉本当に大丈夫?」



銀時の言葉を聞いて安堵したように笑い体を離す



『ただ言いたくなっただけだ。――腹減った なんか食おうぜ。酒は持ってきた』


「?……よし!じゃあ銀さんが料理しようかな!!」


『…――なに作ってくれるんだ?』


「銀さん特製宇治銀時丼!!」


自信まんまんに答える銀時に対し高杉は冷静に言い放つ


『……やっぱ酒だけでいい』


「なんでだよ!!すんげーうまいんだぞ!!」


『じゃあお前だけ食ってろ』


「冷たッ!!!このドS高杉!」


『何とでも言え…俺は絶対に食べない』











こんなやりとりをしながらも幸せそうな2人










だが世の中というものは―――

誰かが幸せになるには誰かが悲しい思いをしなくてはならないらしい











目の前で泣いている男をどうしてやることもできず
ただただ泣き止むまで側に居ることしかできない辰馬はずっと黙っていたが男の懐からあるものがチラッと見えふと思う




(あれは……銀時たちが寺子屋に居たときの……)



すると辰馬は月明かりだけが頼りの空を仰ぐ




(松陽先生とやら……おんしならこげな時どうするがか?

わしには……隣に居てやる事しか思い浮かばん


性格はバラバラでもこいつらの志は昔から変わっちょらん


こいつらの人を想う気持ちも変わっちょらんぜよ……なのに何故じゃ。何故みんな平等に幸せになれんのじゃ


こんな辛そうなヅラの顔…わしゃもう見たくないぜよ。


松陽さんよ…わしにも一つ勉を授けてくれ


みんなが笑顔になれる方法を


誰の犠牲もなしにみんなが幸せになれる方法を―――――)




銀時たちの話の中でしか知らない松陽に辰馬は問いかけていた










銀時を想う高杉



高杉を想う銀時



旧友…戦友として桂を慕う銀時



銀時の想いを知りながらも銀時を想う桂



そんな桂を旧友と思いつつも敵意を向ける高杉




そしてそんな3人を松陽の変わりのように見守り まとめてきた辰馬

















この4人の想いが叶う日はくるのだろうか…








この4人がまた一緒に笑える日はくるのだろうか…
















運命とは…時に皮肉なものだ―――














END