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ジメジメ

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大輝side
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さっきのはヤバかった。

すずめを家まで送り届けての帰り道。

大輝はため息をつきながら考え込んでいた。


さっきはそのまま押し倒して
無茶苦茶しそうだった。

DVDを切るフリをして咄嗟に離れた。

床に寝る形になったとき、
すずめはギュッと目をつぶって
少し震えているようだった。

怖がられてる?

なんで?

そのままキスして流れで、
とも一瞬考えたけど、
ここまで待ったんだから、
と、理性を無理矢理引っ張り出した。

二人になるのが怖くなった。

ていうか、次は抑えられそうにない
自分が怖い。

バイトやっててよかったかも。

「はぁ…まだなのかよ…」

思わず口に出てしまった本音。


いっそ、したいと正直にいうべきか?

言えば多分、すずめは断らないだろうと思う。

思うけど、でもそれって
本当にいいのかな?

意識してはいるんだろうけど、
何か考え込んでいるみたいだった。

アイツがおかしい。

おかしいのはよくあることだけど、
何を考えてるかわからない。

結局心の準備なんてできっこないとか?

だから別れた方がいいのかも、とか
まさか考えてねえだろうな?

・・・・・・。

冗談じゃねーぞ、オイ。

アイツを失うくらいなら
待つほうがマシだ。

今度会うときは絶対言わせる。

こうなったら何でも受け止めてやる。

作品名:ジメジメ 作家名:りんりん