こらぼでほすと プラント1
あちらさんから、訪問の連絡をしたら、会食させろ、という連絡が入った。ざっくばらんに楽しみたいので、私邸へ招待して食事を、とかおっしゃるのだが、私邸なんか危険すぎるんで、そこいらは警戒している。トダカと同室で泊ってもらうとしても、いろいろとやりやがるのが、あの変態だ。さすがに、そんなところへニールを連れて行くのは、ふたりも反対だ。
「それでも私邸で捻じ込んできたらランチにしてもらうか。」
「でも、ママは昼寝するぞ? シン。」
「もちろん、リジェネを抱き枕にしてもらう。リジェネにはスタンガンを渡すってルナマリアも言ってたから大丈夫だろう。あと、とーさんに酔い潰してもらおうぜ? 」
「ああ、そうだな。強い酒をトダカさんに準備してもらおう。」
着々と予定は組まれていく。まあ、二日間は予定を空けてあるらしいので、そこいらさえクリアーできれば、あとは自由だ。最近は昼寝もしていないのだが、旅行となると張り切るので、一応、休憩時間は設定している。十日もフルタイム暴れたら、さすがにニールには無理があるから、緩やかな予定にしている。
「みんなが食事させろ、とか言ってたのは、どーする? 」
「うーん、あっちに日程だけ報せてセッティングはしてもらおう。俺ら、プラントの流行は皆目だからな。」
シンとレイの友人たちが、顔は合わせようと言い出したので、それも入れる。最悪、トダカやニールが出なくてもいいから、シンとレイだけ顔を出してもいい。別に、それほどきっちりした訪問というわけでもないから、シンとレイが一日くらい外しても、トダカたちは困らない。連れて行けそうな場所なら、一緒に参加してもらってもいいし、ダメならシンとレイだけが出席すればいい。
「あとは・・・ルナマリアから土産を頼まれてるから、それを調達して・・・レイ、ギルさんにも用意するか? 」
「トダカさんが悟浄さんたちから貰った中華酒を持っていこうと思う。あれなら珍しい。」
「そうだな。それでいいな。じゃあ、悟空と店で予定を詰めるとするか。」
簡単に日程は組み上げたので、あとは悟空と擦り合わせをすれば完成する。そこいらは、店に出勤してやればいい。ようやく待望の夏休みだ。なんとか、ニールの体力も少しは戻っている。移動日の翌日辺りは、ゆっくり休ませれば、なんとかなるだろうという感じだ。
「悟空は、とにかく、いろいろ見せろって言ってたから、ザフトの見学は充実させとかないとな。」
「そうだな。アカデミーの練習機やシミュレーション機なら試させてやれるだろう。そこいらも申請しておくか。」
「制服、ルナマリアに用意してもらえないかな。俺らの分だけでもあったら動き易くないか? レイ。」
「ルナマリアに頼んでくれ、シン。・・・できたら、ママにも着て欲しいな。佐官の服なら似合いそうだ。」
「くくくく・・・いいな。ねーさんのとリジェネも試してもらうか。とーさんも着るかな? まあ一応、用意してもらおう。」
「みんなで写真を撮ろう。」
シンもレイも想像して、おおはしゃぎだ。こんな気分でプラントに戻ることができるとは思わなかった。誰かを案内して楽しむなんて、シンもレイも初めてで盛り上がっている。
作品名:こらぼでほすと プラント1 作家名:篠義