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こらぼでほすと プラント3

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その夜の「吉祥富貴」では、明日以降の仕事のミーティングから始まった。なんせ、最高責任者でバーテンダーのトダカが不在だから、お客様に拠っては、お客様専用のカクテルが出せない、という事態になるからだ。
「一応、予約のお客様のレシピは用意しておいた。まあ、それほど拘る方はいらっしゃらないから臨時のバーテンダーでも、なんとかなるだろう。」
 予約状況で、来客予定のお客様分はトダカがカクテルのレシピをメモしておいた。これを鷹と悟浄が臨時バーテンダーとして作るということになっている。
「まあ、なんとかなるさ。問題点は、三蔵の飲みすぎを監視するほうだ。」
「悟空がいないから実力行使は難しいですね。三蔵のご指名の方だけは出てもらわないといけないし。」
「飲まさないってのはダメなのか? 」
「それも難しいかと・・・三蔵、ちゃんとセーブしてくれますか? 」
「してるだろ? 」
「とりあえず、僕とアスランで監視ってことでいい? 危険なとこまでいったら、お水を配達すればいいよね? 」
「キラが接客の時は? 」
「僕かハイネですかね? 」
 酔うのはかまわないのだが、口説き魔になられると寒いし痛いので、それだけは阻止したい。そこいらの匙加減が問題だ。各人、指名されてしまうと坊主の監視ができないので、そこが怖いのだ。さらに暴れられると全員で取り押さえるにしても被害は大きい。いつもなら、酔ったら悟空が、危険になったらニールが水を配達、なんてことになっているので、どちらも不在だと酔われてしまう可能性が高い。裏から軽食を運んで来た紅と爾燕に目を留めて、そうそう、と、おサルさんが紅を指差した。
「紅、俺の代わりに三蔵を止めろ。」
「あのな、悟空。確かに召還術を使えば止められるだろうが、店が燃えるぞ? ここで術比べになったら店がもたない。」
「てか、おまえんとこの大将は止められん。紅じゃあ、撃たれて終わりだ。」
「あーそうか。マグナムがあるもんなあ。」
「いやいやいやいや、おまえら。ここで術とか繰り出すなよっっ。バレたら即帰還命令が出るぞっっ。」
「なぜ、人間なのに俺らより強いんだろうな? 紅。」
「あれは人間の枠から、はみ出した生き物だ。ある意味、生体兵器と言っても過言ではないだろう。」
 紅の冷静な判断に、その場の全員が、あーと妙に納得する。本来、人外のほうが人間より力技も術も強いはずなのだが、坊主は、その人外と戦って負けない、おかしな生き物ではあるからだ。
「つまり、さんぞーさんは最強? 」
「うーん、でも、ママには負けてるぜ? キラ。」
「それは、さんぞーさんがママ大好きだからで本気出さないからだよ、悟空。」
「一応、悟空のほうが強いんですけど・・・・必殺技を使うと悟空でも危険ですからねぇ。いざとなったら僕が気功波で気絶させます。回収は頼んでもいいですか? 紅さん。」
「引き受けた。鉄の鎖で縛れば、なんとかなるだろう。」
「じゃあ、用意だけしておくか。」
 それをカウンターで聞いているトダカは大笑いだし、当の坊主は渋い顔だ。当人には酔っている間の記憶がないので、そこまでされる謂れが不明なのだ。
「そんなに暴れてるのか? 」
「いや、それほどでもないんだけど。でも、悟空くんがいないと止められないのは事実だからさ。だから、こっちに参加を勧めたんだ。」
 トダカも、一応、坊主も誘ったのだが、一蹴された。長時間、禁煙させられて観光させられるなんてのは坊主には楽しくない、と、おっしゃった。
「わざわざ、狭いとこへ押し込められて移動させられるなんて面倒なだけだ。」
「でも、珍しいものが見られたり、おいしいものが食べられたりはするんだけど? 」
「面倒臭い。・・・・まあ、楽しんできてくれ。うちのも楽しみにしてる。」
「ああ、そのつもりだよ。連絡は携帯でつけられるから、何かあったら連絡してくれ。アマギの連絡先も教えておこうか? 」
 坊主が寺で一人なので不自由なら、トダカの親衛隊に用事を頼んでくれても構わない。ひとりで晩酌が侘しいなら、同じヤモメのアマギあたりを引き摺りだしてもいいのだ。
「いや、アマギさんが暇なら顔を出してくれてもいいってぐらいだな。わざわざはいい。」
「了解。帰ったら、お寺の掃除とかお盆の手伝いはさせてもらうから、それで勘弁してくれ。」
「帰ったら、こき使う。」
「もちろんだ。」
 そうそう、と、八戒を呼んで、新しいメモをトダカが渡す。三蔵に出している飲み物のレシピだ。かなりアルコールを低くしているので、これなら酔わないらしい。
「これでも飲みすぎると酔うんだが、まあ、一時間くらいは大丈夫だよ、八戒さん。」
「すいません、トダカさん。悟空のことで、何かあったら、僕のほうへ連絡してください。」
「はいはい。まあ大丈夫だと思うよ。私としては、心強いボディガードだと思って安心してるんだ。」
「一般人なら、どうにでも料理はしてくれます。殺さないように、きちんと言い含めてありますが、危なかったら止めてください。」
「それはニールが止めるだろう。あの子なら危険な状態を把握しているから。」
 元裏稼業なニールは、どこいらが殺人になるか、よく理解している。そこに行き着くまでに、止めてくれるから、トダカは心配していない。むしろ、悟空の参加は大歓迎だ。悟空なら間違いなく変態を止められる。
「ニールを攻略対象キャラ認定した方なら、全然、問題はありません。そこいらは好きに暴れさせてください。」
「てか、あれを攻略対象キャラに認定するって・・・どっかおかしいだろ? 」
 一緒についてきたハイネが苦笑してツッコミだ。プラントには、ニールを攻略対象キャラ認定した変態が居る。
「蓼食う虫も好き好きって言うじゃありませんか、ハイネ。マニア受けはいいのかもしれません。」
「あーマニアか。確かにな。」
「というか人妻ってところがポイントなんじゃないか? ハイネ。人妻を陥すというのは淫靡な響きだ。」
 カウンターで同様に飲んでいた虎が大笑いしてツッコミだ。確かに言葉だけなら、かなりいやらしい感じになるが、それが庶民派貧乏性の大男だからビジュアル的に無理がある。
「そりゃ、俺だってマリューさんやアイシャさんなら楽しい遊びだと思うけどさ。ママニャンだぜ? 虎さん。」
「そこがマニアってことだろ? 俺もニールじゃ食指は動かん。」
「いや、あんたもノンケだろーがっっ。」
「紅は、陥したいって思う? 」
「三蔵法師の女房でなければな。・・・・ニールが年下は全員、子供認定してるから俺じゃ相手をしてくれない。」
 見た目が青年なので、ニールにとっては紅でも年下認定されている。実際は、遥かに紅のほうが年上なのだが、そういうニールに構われるのが嬉しいので、紅亥児も年下という態度で接している。
「うーん、でも、他は・・・・ムウさんは年齢制限に引っ掛かってるから本気で口説かないしねぇ。」
「ママニャンは手のかかる弟って感じだな。俺、ロックオンだと無理だから年齢制限としてはアウトだ。しかし、守備範囲が広いな、どっかの変態は。キラからママニャンまでだろ? ショタからアダルトまでいけるって、ある意味すごいぞ? 」