こらぼでほすと プラント9
食後に少し休憩すると、議長様は公務に出かけた。二日丸々の予定は取れなかったので、夕方には帰って来るらしい。その頃には、トダカたちは消えているという算段だ。本日の予定はないので、さて、どうするか、という大雑把な作戦会議になっている。明日は、ザフトの本部ビルに出向くので、あまり遠方には移動できないので、ここいらでプールでも出かけて体力発散させておこうか、なんてことになっている。
「じゃあ、シンたちは午後から、そうすればいい。私たちはホテルでのんびりさせてもらうよ。・・・娘さんも緊張しただろうから、お昼寝でもしてぐだぐだしておこう。」
ここに居ては、気分的に落ち着かないので、トダカもホテルに戻る予定にした。それなら、ゆっくり休める。
「じゃあ、今夜はルームサービスにしましょうか? トダカさん。」
「そうだね、レイ。きみはいいのかい? 」
「もう話は終わりました。ギルのほうも満足はしたでしょう。」
そういうことなら、片付けて帰るとしようと動き出した。ホテルで、ゆっくりするつもりだから、タリアにも引き取ってもらうことにする。
翌日、シンたちはザフトの赤服で颯爽と本部ビルに出かけた。トダカたちはオーヴの大使館で、音楽鑑賞とかコスプレをさせてもらたりという緩い予定で、ようやくアプリリウスでの日程を消化した。そこからアーモリーワンへ移動だ。こちらにはザフトアカデミーがあり、軍港もある。ザフトの本拠地になる。アカデミーや軍港の見学をする予定だ。こちらにも迎賓用のホテルがあるので、そちらに滞在する。
ホテルに落ち着いたら、イザークたちが顔を出した。一応、キラ隊顧問とかの地位があるらしく、ふたりしてトダカに挨拶に来た。
「よおう、ママニャン。プラントは、どうだ? 」
「綺麗なところだな、ディアッカ。でも、動物とかは、あんまりいないんだな? 」
「そうだな。飼ってる人はいるけど、基本的に許可制で登録されているから野良はいないんだ。公園にリスぐらいはいるはずだけど、これも数は少ない。癒しが欲しいんなら、リジェネがいるじゃないか。」
「いや、癒される必要はないんだけど、地球だと公園で小動物と接触することが多いから、なんか不思議なんだよ。」
コロニーなので、そういうものは管理されている。野良というものが存在しないのだ。そこいらが、ニールには、ちょっと不思議な感じだ。特にアーモリーワンは軍がメインだから、そういうものがいないらしい。
「ご不自由はありませんか? トダカさん。」
「これといってはないな。イザークくん、きみ、仕事のほうは? 」
「こちらに滞在される間は、俺たちが案内役をさせていただきます。キラ隊顧問ということで。」
「ギルさんは公務で留守なんだろ? そこまで警戒しなくても。」
「そちらは問題ないはずです。せっかくなので、新鋭艦についてのご意見をお聞きしたいと思いました。」
「私が? 確かに元艦隊司令だけど、最新鋭の艦についての意見は無理だよ。」
「テクノロジーの意見ではなく、人間的なものでお願いします。明日、シンたちは軍港に出向く予定なので、その時に。もちろん、ニールは搭乗させない方向で。」
軍艦なんかにニールを乗せるつもりはイザークにもない。ただ、せっかく歴戦のトダカが来訪しているのだから、そこいらの意見は聞きたいとのことだ。まあ、そういうことなら手伝おうか、と、トダカも頷く。
翌日は、朝からコスプレ大会で、悟空とリジェネはザフトレッドの制服、ニールは白服を用意されて着替えた。公共の場に、コスプレしてもいいのか? と、イザークに視線を流したら苦笑していた。制服を着ていても誰が誰だか判明するわけではない。制服のほうが、いろんなチェックポイントでスムーズに通過できるから楽だろうとのことだ。
「これ、士官服なんだろ? 」
「白は隊長や艦長という所属するチームのトップが着るものだ。ニールなら、問題はない。」
「でも、ディアッカは黒なのに? 」
「こいつは俺の副官扱いだから、これでいいんだ。キラも着てるがチェックにひっかかったことないから大丈夫だ。」
「キラは、ちゃんとザフトにチームを持ってるからだろ? 俺、一般服がいいなあ。」
「・・・それなら、ママニャン。議長に役職を用意してもらうか? ニール隊ってことにすりゃいい。」
「おーい、ディアッカ? 論点ずれてるぞー。」
「何言ってんだ? キラなんかオーヴ准将を拝命した、すぐ後でキラ隊長になったんだぞ? ママニャンなら楽勝だ。」
「そうだな。それが手っ取り早いかもしれない。フェイス扱いなら、議長の鶴の一声で確定だ。」
「いやいやいや、イザーク? やだよ、そんな役職。」
「なら、大人しく着替えろ。アカデミーのやつらには絶対に気付かれることはないし、俺たちと並んでいれば怪しまれることもない。私服よりは動き易い。」
滔々とイザークに捲くし立てられて、渋々、ニールは士官服に着替えた。一生お付き合いすることのない軍人さんのコスプレなんて、不思議な気分だ。
「いやーん、おねーさまっっ。バッチリですっっ。今日は、あたしが副官をやりますからねー。」
着替えたらルナマリアが大喜びで腕に懐いている。ルナマリアも、すっかりニールに懐いてしまった。
「変じゃないか? ルナマリア。」
「全然、現役と遜色ありませんよ。ぐふふふふ・・・今日はいちゃこらしましょうね? 」
と、ルナマリアが言った瞬間に、シンが手刀を叩き込んだ。もちろん、ころんとルナマリアは床に転がった。
「うちの姉といちゃこらできると思うなよ? ルナマリア。両手が予約満杯だからな。レイ、ねーさんのフォローな? リジェネ、しっかりくっついておけ。」
はいはい、と、レイとリジェネがニールの両側に立つ。この並びが基本なので、他の人間は入れない。レイは横から、その姿を眺めて、ほんと、きっちりしていれば凛々しい人なのに・・・と、溜め息をついていたりする。普段の無頓着極まった姿とは雲泥の差だ。
「もう、たまには代わってくれてもいいじゃない。」
「適度に隙を突け、ルナマリア。・・・・とりあえずアカデミーの見学に出かける。午前中は授業風景とか施設を見て、午後からシミュレーションをさせてもらう。それでいいな? ルナマリア。」
「タリアさんは? イザーク。」
「アカデミーのほうで待っている。車が満員なんだ。」
ああ、確かに、と、みな、頷いた。トダカたちは総勢六名、さらにルナマリアとイザーク、ディアッカということで九名になる。かなりの大所帯だから、タリアは現地集合になったらしい。
「とりあえず軽い散歩をさせてもらおう。」
もちろん、トダカもオーヴ現役の時の制服を用意してもらった。視察ということになっているので、このほうが動き易いからだ。途中で、トダカはイザークたちと軍港に移動するので、あちらで新鋭
艦の見学が予定されている。
「うちの子は、何を着せても可愛い。娘さん、あとで写真を撮ろう。」
「え? 大使館でも散々、撮りましたよね? お父さん。」
「あれは民族衣装。今度は制服。いろいろと思い出ファイルが増えて楽しい。ははははは。」
「父さん、親バカマックスになってんぞ? レイ。」
「俺も一緒に撮りたいな。」
「じゃあ、シンたちは午後から、そうすればいい。私たちはホテルでのんびりさせてもらうよ。・・・娘さんも緊張しただろうから、お昼寝でもしてぐだぐだしておこう。」
ここに居ては、気分的に落ち着かないので、トダカもホテルに戻る予定にした。それなら、ゆっくり休める。
「じゃあ、今夜はルームサービスにしましょうか? トダカさん。」
「そうだね、レイ。きみはいいのかい? 」
「もう話は終わりました。ギルのほうも満足はしたでしょう。」
そういうことなら、片付けて帰るとしようと動き出した。ホテルで、ゆっくりするつもりだから、タリアにも引き取ってもらうことにする。
翌日、シンたちはザフトの赤服で颯爽と本部ビルに出かけた。トダカたちはオーヴの大使館で、音楽鑑賞とかコスプレをさせてもらたりという緩い予定で、ようやくアプリリウスでの日程を消化した。そこからアーモリーワンへ移動だ。こちらにはザフトアカデミーがあり、軍港もある。ザフトの本拠地になる。アカデミーや軍港の見学をする予定だ。こちらにも迎賓用のホテルがあるので、そちらに滞在する。
ホテルに落ち着いたら、イザークたちが顔を出した。一応、キラ隊顧問とかの地位があるらしく、ふたりしてトダカに挨拶に来た。
「よおう、ママニャン。プラントは、どうだ? 」
「綺麗なところだな、ディアッカ。でも、動物とかは、あんまりいないんだな? 」
「そうだな。飼ってる人はいるけど、基本的に許可制で登録されているから野良はいないんだ。公園にリスぐらいはいるはずだけど、これも数は少ない。癒しが欲しいんなら、リジェネがいるじゃないか。」
「いや、癒される必要はないんだけど、地球だと公園で小動物と接触することが多いから、なんか不思議なんだよ。」
コロニーなので、そういうものは管理されている。野良というものが存在しないのだ。そこいらが、ニールには、ちょっと不思議な感じだ。特にアーモリーワンは軍がメインだから、そういうものがいないらしい。
「ご不自由はありませんか? トダカさん。」
「これといってはないな。イザークくん、きみ、仕事のほうは? 」
「こちらに滞在される間は、俺たちが案内役をさせていただきます。キラ隊顧問ということで。」
「ギルさんは公務で留守なんだろ? そこまで警戒しなくても。」
「そちらは問題ないはずです。せっかくなので、新鋭艦についてのご意見をお聞きしたいと思いました。」
「私が? 確かに元艦隊司令だけど、最新鋭の艦についての意見は無理だよ。」
「テクノロジーの意見ではなく、人間的なものでお願いします。明日、シンたちは軍港に出向く予定なので、その時に。もちろん、ニールは搭乗させない方向で。」
軍艦なんかにニールを乗せるつもりはイザークにもない。ただ、せっかく歴戦のトダカが来訪しているのだから、そこいらの意見は聞きたいとのことだ。まあ、そういうことなら手伝おうか、と、トダカも頷く。
翌日は、朝からコスプレ大会で、悟空とリジェネはザフトレッドの制服、ニールは白服を用意されて着替えた。公共の場に、コスプレしてもいいのか? と、イザークに視線を流したら苦笑していた。制服を着ていても誰が誰だか判明するわけではない。制服のほうが、いろんなチェックポイントでスムーズに通過できるから楽だろうとのことだ。
「これ、士官服なんだろ? 」
「白は隊長や艦長という所属するチームのトップが着るものだ。ニールなら、問題はない。」
「でも、ディアッカは黒なのに? 」
「こいつは俺の副官扱いだから、これでいいんだ。キラも着てるがチェックにひっかかったことないから大丈夫だ。」
「キラは、ちゃんとザフトにチームを持ってるからだろ? 俺、一般服がいいなあ。」
「・・・それなら、ママニャン。議長に役職を用意してもらうか? ニール隊ってことにすりゃいい。」
「おーい、ディアッカ? 論点ずれてるぞー。」
「何言ってんだ? キラなんかオーヴ准将を拝命した、すぐ後でキラ隊長になったんだぞ? ママニャンなら楽勝だ。」
「そうだな。それが手っ取り早いかもしれない。フェイス扱いなら、議長の鶴の一声で確定だ。」
「いやいやいや、イザーク? やだよ、そんな役職。」
「なら、大人しく着替えろ。アカデミーのやつらには絶対に気付かれることはないし、俺たちと並んでいれば怪しまれることもない。私服よりは動き易い。」
滔々とイザークに捲くし立てられて、渋々、ニールは士官服に着替えた。一生お付き合いすることのない軍人さんのコスプレなんて、不思議な気分だ。
「いやーん、おねーさまっっ。バッチリですっっ。今日は、あたしが副官をやりますからねー。」
着替えたらルナマリアが大喜びで腕に懐いている。ルナマリアも、すっかりニールに懐いてしまった。
「変じゃないか? ルナマリア。」
「全然、現役と遜色ありませんよ。ぐふふふふ・・・今日はいちゃこらしましょうね? 」
と、ルナマリアが言った瞬間に、シンが手刀を叩き込んだ。もちろん、ころんとルナマリアは床に転がった。
「うちの姉といちゃこらできると思うなよ? ルナマリア。両手が予約満杯だからな。レイ、ねーさんのフォローな? リジェネ、しっかりくっついておけ。」
はいはい、と、レイとリジェネがニールの両側に立つ。この並びが基本なので、他の人間は入れない。レイは横から、その姿を眺めて、ほんと、きっちりしていれば凛々しい人なのに・・・と、溜め息をついていたりする。普段の無頓着極まった姿とは雲泥の差だ。
「もう、たまには代わってくれてもいいじゃない。」
「適度に隙を突け、ルナマリア。・・・・とりあえずアカデミーの見学に出かける。午前中は授業風景とか施設を見て、午後からシミュレーションをさせてもらう。それでいいな? ルナマリア。」
「タリアさんは? イザーク。」
「アカデミーのほうで待っている。車が満員なんだ。」
ああ、確かに、と、みな、頷いた。トダカたちは総勢六名、さらにルナマリアとイザーク、ディアッカということで九名になる。かなりの大所帯だから、タリアは現地集合になったらしい。
「とりあえず軽い散歩をさせてもらおう。」
もちろん、トダカもオーヴ現役の時の制服を用意してもらった。視察ということになっているので、このほうが動き易いからだ。途中で、トダカはイザークたちと軍港に移動するので、あちらで新鋭
艦の見学が予定されている。
「うちの子は、何を着せても可愛い。娘さん、あとで写真を撮ろう。」
「え? 大使館でも散々、撮りましたよね? お父さん。」
「あれは民族衣装。今度は制服。いろいろと思い出ファイルが増えて楽しい。ははははは。」
「父さん、親バカマックスになってんぞ? レイ。」
「俺も一緒に撮りたいな。」
作品名:こらぼでほすと プラント9 作家名:篠義