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こらぼでほすと プラント9

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「いや、俺も撮りたいぜ? レイ。ママが綺麗なのは珍しいからな。」
「おまえ、大使館でも撮ったんだろ? 悟空。」
「でも、こういうコスプレは珍しいから、八戒たちにも見せたい。」
「僕、ティエリアに見せたいから、ツーショット希望。」
「全員で、と、ツーショットを撮ればいいんじゃない? あたし、メイリンに自慢しよう。おほほほほ。」
「なんで、そんなに盛り上がるかなあ。」
「おまえの普段着は最悪だからだ、ニール。普段からオシャレしていれば、こうはならないだろ? 」
「仕事の時だけだもんな。ママニャン、もうちょっとオシャレしろよ。三蔵さんが喜ぶぞ? 」
「そんな面倒臭いことを・・・家事すんのにオシャレなんかしてられるか。」
「じゃあ、諦めて写真に写されろ。・・・いくぞ。」
 イザークが今回は的確にツッコミして動かしてくれるので楽といえば楽だ。いつもはニールが移動の段取りしているので、そういう用件がないと気楽な気分でついていける。

 アカデミーは、かなり大きな施設だった。学年ごと学科ごとの建物とシミュレーション用の施設、運動施設、さらに軍港がとなりにあるので、そちらで実技もやっているらしい。シンたちのようなザフトレッドの勉強風景や実技施設なんかを回るだけでも車で移動することになるほど広大だ。見学しているだけでも、あっという間に午後の時間だ。食事は職員用の食堂で食べさせてもらったが、味はそこそこおいしいが、悟空には物足りないから三人前ほどカッ食らった。そこいらはイザークも最初から想定内だから気にしない。
「それじゃあ、一丁、シミュレーションで遊ぶか? 悟空。」
「そうだな。トダカさんはイザークたちと別行動なんだよな? うちのおかんは? 」
「ねーさんたちは、俺らと一緒に来てもらうよ。」
「そうだな。見学して退屈したら、散歩でもするさ。リジェネもシミュレーションで遊ばせて貰えばいい。」
「うーん、僕、MSとか訓練は、あまりしてないんだよね。ママと散歩するほうがいいかも? 」
「じゃあ退屈したら、学生用のカフェテリアに案内しますよ、おねーさま。アカデミーのスイーツも、おいしいですから。」
「ここでしか買えないものとかあるか? ルナマリア。」
「いや、そういうのはありません。お土産ですか? 」
「ああ。あと、メイリンが欲しがりそうなものとかあったら、そういうのも教えてくれ。」
「ここで? アカデミーで欲しがるものはないんじゃないかなあ。それなら、ショッピングモールで新作の化粧品でも探したほうがいいと思います。落ちにくい口紅とか、そういうのですね。」
「口紅? それ、買いに行くのか? 俺が? 」
「いや、そんな改まったものじゃなくて雑貨屋にあるリップクリームなんかでいいんです。それなら入りやすいです。」
「おまえさんのもプレゼントさせてもらうから、いいところを教えてくれ。」
「やっほーーーーいっっ、了解ですっっ、おねーさま。あたしのお勧めを紹介させていただきます。では、明日にでも。」
「こらこら、ルナマリア。」
「いいじゃない、シン。おねーさまがプレゼントしてくれるんだもんっっ。メイリンとお揃いにしようかな。」
「ついでにラクスとカガリにも渡すとするか。土産がなかったら、あいつら、拗ねるよな? 」
「拗ねるでしょうねぇ。オーナーの使うものより、かなり廉価ですが・・・まあ、ママが用意したなら、それでいいでしょう。」
「えーっと、あと、マリーさんのも、それにしよう。全部で五個だな。」
「ねーさん、それな、マリューさんとヒルダさんとアイシャさんにも渡さないと文句吐くぞ? 十個くらい買って配布すれば? 」
 女性陣にだけは別々に、土産を渡さないと、後が怖いので、シンが提案する。男性陣は全員に菓子折り一つで十分だが、女性陣は別物だ。それなら、どんな年代でも使えるリップクリームにすればいいです、と、ルナマリアも提案する。リップクリームは唇の保護をするものなので、年代に関係はないからだ。


 今日のタリアは物静かだった。ツッコミ担当のイザークとディアッカがいるので、説明やらもやってくれるから、これといって用事がない。まあ、ひとつ、用件はあるので、その時間まで、のんびりしている。シミュレーションルームのひとつを貸切にしてもらって、シンたちが、各人、機械に張り付いた。ニールは、それを背後で鑑賞している。
 
 タリアの視線には気付いているし、どっかの議長様の視線にも気付いていた。何かしら言いたいことがあるが、レイの前では言いづらいことだったらしい。だから、私邸では言えなかったようで、残念そうではあったが、それほど落胆していなかった。
 つまり、どっかで接触する予定なのだろう。いろいろと言いたいことあるだろうな、と、ニールも予想はしている。なんせ、ニールは元裏のスナイパーで、元テロリストだ。そこにレイが居座ると言うのだから、文句の一つもあるだろう。トダカからも、もしかしたら、とは言われていた。万が一、そういう事態になりそうだったら、リジェネだけは連れて行け、と、命じられた。リジェネが居れば居場所は、すぐに判明するし何かしらのリアクションがあっても防御できるからだ。
「シンやレイを撒くのは構わないんだ。あれらでは、きみの行動を制限するのは難しい。ただし、リジェネだけは連れて行きなさい。もし、リジェネくんとはぐれたら、大使館が動くからね。」
 つまり、完全に姿を消すと、ニールを探すために大使館の武官たちが動くよ、と、脅しをかけられた。そうなると、いろいろと厄介なことになるのは目に見えている。
「ちっくしょー素手なら楽なのにっっ。」
「俺は、こっちが本職だ。悟空にやられたらシャレにならねぇーよ。」
「でも、悟空くん、かなり動けるわよね。」
「当たり前だ。こいつ、キラさんと遊んでることもあるからな、ルナマリア。本気出さないとマズイぞ? 」
 対戦しているのだが、悟空が操作に慣れたので全員で混戦のバトルを展開している。そうなると、結構、悟空でも喧嘩のカンやら何やらで負けていないらしい。

 タリアが時計を見て、それからニールに視線を流した。そろそろかな、と、ニールもタリアに近寄った。
「タリアさん、ちょっと散歩でもしませんか? 」
「え、ええ。そうね。飲み物でも用意しましょうか? 手伝ってくれる? 」
「喜んで。リジェネ、お散歩するぞ。」
「はぁーい。」
 飲み物買って来るよーと、ニールが言うと、おーと全員が返事した。ルナマリアが、付き合うつもりだったが、タリアが行く、というので、三人で部屋は出た。
 少し廊下を進んでから、「すいません、リジェネだけは連れて行きます。」 と、頭を下げた。
「ええ、それは構わないのだけど・・・ニールくん、気付いていたのかしら? 」
「まあ、それなりに・・・人の気配には敏感なもので。今日は、拉致られるな、と。ただ、リジェネも一緒じゃないと、大使館に通報が行くみたいなんです。」
「それはいいの。リジェネくんにも用事があるから。少し移動します。」