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一番

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ぼくが特訓を始めた理由は、実技の成績を上げるためだ。
実習で二人一組で班分けする時に、たまにこんな分け方をする。

『では、本日の実習は前学期の期末テストの成績順でペアを組んでもらう。

そして、最初に呼ばれる二人の名前は決まっている。

『一組目は庄左ヱ門と団蔵。
『はい。
『はい!
『次、二組目は……。

実技の成績順位は一位がぼくの同室の庄左ヱ門。
二位が団蔵で、これはいつも変わらない。

『三組目は兵太夫、伊助。
『はい!

残りのペアはその時々で変わる。
乱太郎・きり丸・しんべヱと喜三太の四人もビリ争いが接戦だから、毎回ペアは違う。
今回ぼくのペアは兵太夫だったけど、前回は虎若とだった。ちなみに今回虎若は二組目で金吾とペアだ。
つまり実技の成績はみんなどっこいどっこいなんだ。
あの二人以外は…。

『庄左ヱ門と団蔵の班は他の班よりも課題を少し難しくしてある。気を抜かぬようにな。
『わかりました、山田先生。
『庄左ヱ門、今日もよろしくな。
『今回もがんばろうね。

庄左ヱ門と団蔵だけは三位以下を大きく引き離して実技の成績は良い。
学級委員長の庄左ヱ門はもちろんなんだけど、団蔵の成績も庄左ヱ門に一歩及ばないくらいで優秀だからだ。
そりゃあ委員会の委員長がギンギンに忍者してる六年生なら、忍術の成績が良くなるのはわかるけど…。
庄左ヱ門の…ぼくの同室の彼と肩を並べられることがすごく羨ましかった。
同じ課題に向き合えることが、彼の指示を受けて行動できることが、
彼の隣に立てることが。
作品名:一番 作家名:KeI