一番
あの日からぼくの生活は元に戻った。
教科でも実技でも毎回真ん中辺りの順位をウロウロしてる。
庄左ヱ門はどっちもいつも一番。
そして団蔵は実技ではいつも二番。
だけどもう前みたいに羨ましかったり悔しかったりしない。
なぜなら、
「いいかー。今日の実習はは組全員の協力が必要だ。ぼくが、みんな活躍できるように班分けと作戦を考えてきたから、それに従ってほしい。わかった人!
「「「「「はーい!
は組一人一人のいいところも悪いところも知っていて、
それを何とかして引き出してやろうと、
何とかして補おうと、
悩みながらも楽しそうに学級委員長やってる、
庄左ヱ門が好きだから。
「…それで伊助はこの作戦の班ね。これで大丈夫?
「うん。バッチリだよ!
順位なんて関係ない。
その気持ちが一番だから。
おしまい