こらぼでほすと プラント11
「んじゃあ、俺と悟空は、予定通りに遊んでホテルに集合ってことでいい? ねーさん、俺のカップめんもよろしくっっ。あとクリームパン食べたい。」
「適当にパンとカップめんは確保しておくよ。悟空、リクエストは? 」
「なんでもいいからガッツリジャンクがいい。」
「はいはい。」
「僕、ココアとプリン。着いたら、まずココアとプリン。」
「わかってるよ、リジェネ。ルナマリア、そういうことで頼む。」
「ココアとプリンなら、カフェテラスでいいですね。クルマの手配ができたら出発でーす。」
良くわからないメンバーだが、散歩だしタリアも一緒だから、どうにかなるだろう、と、ルナマリアは手配する。とりあえず、議長様の服はバレバレなので、一般服に着替える。ここは軍関係者が多いので、軍服でも目立たない。髪の毛をひとつにまとめてメガネをかければ、議長様のインパクトもなくなる。
「本当にわかりませんね。」
「たまに、こうやって散歩していますから。初めてのデートですね? レイのママさん。」
と、手を取ろうと議長様が手を差し出したら、すかさずタリアがニールの腕を取る。さらに逆手にはルナマリアだ。
「おほほほ・・・ここは、女性チームでエスコートさせていただくわ。さあ、ニールくん、行きましょう。」
え? と、慌てているうちに連れ出された。残るのは議長様とレイ、リジェネの野郎チームだ。
「きみのママは魅力的だね、レイ。」
「ええ、ギル。ママの独占は不可能です。諦めてください。リジェネ、行こう。」
「はーい。じゃあ、トダカさん、あとでね。」
「楽しんでおいで。」
イザークからの要請なので、トダカは参加は諦めて見送った。どうやら話はついたようで、これで無理に押し倒される心配もなくなった。
「さすが、ママニャン。変態もタラシたか。」
「諦めたが正解じゃないか? ディアッカ。ニールは惚気てるつもりはないが、三蔵さんの話をしてるだけで呆れるほどに惚気てるからな。あれを聞いて、まだ襲える人間は少ないだろう。」
「ああ、あれな。それに、トダカさんとグラディス女史が脅しはかけてんだし、諦めるしかないよな。」
「脅しというか、私は三蔵さんが暴れるのだけは阻止したいだけだよ、ディアッカ。考えてごらん、空母の千人以上いる人間を、たった六人で制圧したんだからね。あれをザフトでやられたら、確実に崩壊の危機だ。ギルさんなんか即死だろうね。」
寺の女房拉致事件のようなことになったら、確実に議長様は瞬殺されるのは確定で、とても守りきれるとはイザークもディアッカも宣言できない。あーねーと二人して、うんうんと頷くしかない。
「うちの娘は外面はいいからさ。ギルさんと話をするくらいは朝飯前だ。」
「そういうことでしょうね。さて、トダカさん、先ほどの続きをお願いしてもよろしいですか? 」
「ああ、時間を無駄にさせて申し訳ない。では、戻ろう。」
こちらも新鋭艦に戻って、視察の続きに戻る。これだけは公式業務なのでサるわけにはいかないのだ。
作品名:こらぼでほすと プラント11 作家名:篠義