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こらぼでほすと プラント14

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「まあ、酷いっっ。ニールママの苦手なものを食べさせますよ? 」
「残念でした。俺には、ありません。」
「ほおう、言いましたね? では、全種類を口に投げ入れてよいのですね? 」
「おっ、そうくるか。まあ、いいけどさ。」
 がやがやと騒がしく食べていたら、悟空とアレルヤが戻って来て、「さっさと食えっっ。」 と、叱られたのは言うまでもない。
 というか、本日の晩御飯メニューは、麻婆豆腐だったんじゃないの? と、悟空に指摘されて、ああーっっ、と、ニールも思い出した。亭主のリクエストが、それだったからだ。
「俺、中華の口になってるし、シンも戻って来るだろ? そうめんは、明日にすれば? 」
「キラのリクエストなんだ。じゃあ、そうめんを少しにして、麻婆豆腐と春雨サラダ二種類と酢豚あたりで、どうだ? 」
「えびの天麩羅も食いたい。」
 小エビの天麩羅なら、そうめんのトッピングにもなるだろう。蒸し鶏も追加しておけば、トッピングできるものも増えるので、そこいらを予定する。
「あとさ、トイペと箱ティーがなくなってる。ラーメンとお菓子も全滅。」
「そうだろうなあ。・・・えーっと、それぐらいなら、とりあえずスーパーで一緒に買えるな。アレルヤ、荷物が増えそうだから、クルマを出してくれるか? ビールもないし。」
「了解。ビールは酒屋さんだよね? 」
「ああ、箱買いするほうが安いから、そっちで買う。」
 買出しするものをメモしてみると、結構なことになる。ディスカウントの酒屋さんでアルコール関係を買うなら、スーパーに行くのと酒屋に行くのは分けたほうが効率的だ。
「アスランに食材関係は頼むか。」
「じゃあ、こっちは先に酒屋経由にしてスーパーで合流ってことでいいね。悟空は、どうする? 」
「俺も行く。アスランとこへ乗せてもらって、ラーメンとかお菓子を買っておくよ、ママ。」
「そうしてくれるか? 悟空。ラーメンは、プラントのが届くと思うから控えめに。」
「了解。シンにメールしておく。」
 シンは夕方に食事に来る予定だから、メールを送っておくことにした。到着して、寺がすっからかんだと、びっくりするだろうからだ。そうこうしていたら、アスランとキラが到着した。
「おかえっりぃーん、ママ。」
「ただいま、キラ。ごめん、忘れてたんだけどさ、うち、麻婆豆腐の予定だったから、そうめんは少なめでもいいか? 」
「いいよ。ぶっかけにしてくれるなら。・・・それから、マリー・パーファシー? ソーマ・ピーリス、今はどっち? 」
 キラはニールの横に居るマリーに手を差し出す。初対面に近いので、とりあえず挨拶からだ。
「今は、マリーです、キラ。よろしく。」
「よろしく、マリー。こっちはアスラン。僕のダーリン。」
「こんにちわ、マリーさん。これから、よろしくお願いします。」
「はい、こちらこそお願いいたします、アスラン。」
 挨拶すると、買出しの段取りの話になる。必要なものはメモしたので、先行でキラとアスラン、悟空がスーパーへ、酒屋経由でニール、アレハレ、マリーが合流ということになる。
「野菜は適当に投げ入れてくれ、アスラン。葉モノが全滅なんだ。」
「了解です。豆腐って何丁ぐらい必要ですか? 」
「この人数なら、五丁ってとこか。木綿で。あと、絹ごしを二丁。豚はカタマリで一キロ。そんな感じ? 」
「とりあえず、メモのものから投げ入れて、合流してから調整しましょう。シンも来るんですか? 」
「戻って来ると思う。」
 二週間も留守をすると、保存できるものしか残っていなかったので、買出しも大事になる。打ち合わせすると、出かけるぞーと一斉に外出した。


 ハイネが夕刻の早い時間にラボから戻ったら、寺は無人だった。あれ? と、首を傾げたものの、買い物でも出かけたんだろうとシャワーを浴びて冷蔵庫からビールを取り出す。見慣れたラベルだっので、飲んでみたらプラントのビールで、少し薄い。
「あー土産か。やっぱ、原材料からして違うからなあ。」
 ぐびぐびと飲み干した感想が、これだ。特区に滞在してから、本格的なビールを飲んでいるから、すっかり口が肥えてしまった。もうプラントの原材料から加工しているビールでは物足りない。いつものラベルのを取り出して、アテを探したが、何もない。まあ、そりゃそうか、と、諦めた。そのアテを準備しているニールが留守をしていたのだから、あるわけがない。一日では、寺の食生活は通常には戻らないらしい。
 そのうち戻って来るだろうと、ごろりと畳に寝転がって新聞を手にする。今日からは、寺は日常だ。ここいらで、ごろごろしていると、おいしいものが用意される。一応、ハイネは寺に適当に戻って坊主の相手をしたりニールに坊主の近況をメールしたりしていたので、メシを食わせてもらう権利はある。
「あれ? まだ戻ってないのか? 」
 シンが居間に顔を出して、ちぇーっと文句を吐く。冷蔵庫を開けたが、麦茶がない。そうか、まだ用意ができてないんだなあーとペットボトルのお茶を取り出した。
「あいつらは? 」
「買出し。ビールとか食材とか、なんもないからアスランとアレルヤがクルマ二台出してる。」
「なるほど。それで留守だったんだな。」
「こっちの様子は? ハイネ。」
「これといってはない。そっちは、どうだった? 変態は凹にしといたか? 」
「とーさんとタリアさんで凹にしたから軽傷だ。」
「なんだよ、骨折ぐらいさせておけばいいのに。」
「俺とルナマリアは、そのつもりだったんだけどさ、ねーさんに止められた。プロポーズされたぐらいで重傷はダメだってさ。」
「甘いな、ママニャン。」
「まったくだ。」
 実は、ハイネはレイの事情を知っている。なんせ、フェイスという独立部署に所属していたので、多少の裏事情は把握している。さすがに公言するのは憚られる内容なので、知らないシンには何も言うつもりはない。今回の居残りも、そこいらのこともあってだと気付いている。
「旅行は楽しかったか? 」
「ああ、楽しかったぜ。ねーさんもダウンさせずに、なんとかなったしさ。仕事がないなんて初めてで、好きなことしてきた。・・・・たまにはいいな。とーさんにアカデミーも見せられたし。」
「ママニャンの映像は? ザフトの制服着せたんだろ? 」
「とーさんが大量に確保してる。俺のでよかったら見る? 」
 各人ツーショットと全員の画像だけは、全員が持っている。シンとニールのツーショットは、やっぱりお母さんと息子みたいな雰囲気だ。
「美人だな? 」
「綺麗にしてると、ねーさんって美人なんだな。俺も実感した。」
「この変態の制服は? 」
「一緒に散歩するのに変装させたんだ。もちろん、ねーさんには指一本触れさせてない。」
 そして、全員の写真にはレイの姿もある。ニールの腕をとって一緒に笑顔だ。

・・・ラウ・ル・クルーゼって、レイぐらいの時には仮面つけてたよな? ・・・・

 それを思い出して、頬を歪めた。もし、レイが同じように老化していくのなら、この姿も後数年になってしまう。なんとかなるなら、なんとかしといてくれ、と、画像のレイにツッコミを入れた。