機動戦士ガンダムRSD 第5話 癒えぬ傷
アンディー大尉は、食堂で食事をとろうとしていた。
(誰かと一緒にご飯を食べたい気分なんだけど誰かいないかな)
1人で食事は、さみしいので適当に相席をしようと考えていた。
(ちょうどいいところにキリー中尉がいるじゃないか)
その時アンディー大尉は、キリー中尉を見つけた。
アンディー大尉は、キリー中尉に軽くあいさつした。
キリー中尉は、どこか元気がなく立ち上がって敬礼しようとしたがアンディー大尉に止められた。
「一緒してもいいかな?」
アンディー大尉は、キリー中尉に相席していいか質問した。
「いいわよ」
キリー中尉が許可した。
「ありがとう」
アンディー大尉は、そういうと席に座った。
「お礼なんていらない。
良いことした覚えないし」
キリー中尉は、少し黙った後そういった。
「そっか」
アンディー大尉は、微笑みながら言った。
アンディー大尉は、キリー中尉が照れているのを見抜いていた。
※
ボルテール、ルソーとハーシェルからなるサトー隊はアメノミハシラに着艦しようとしていた。
「誘導ビーコン捕捉。
第4ドックに着艦指示でました。
進入ベクトル合わせ」
「ビーコン捕捉を確認」
「進路修正0ポイント、3マーク16、ポイント2デルタ。
回頭180度。
減速開始」
オペレーターの命令で3隻は、180度回頭した。
「アラン、クリスティン、これでようやく俺もお前達の仇が討てる」
隊長のサトー少佐は、肌身離さず戦友たちの写真を持っておりそれを出した。
「さあ行くぞ、同胞の魂とともに。
嘆きの声を忘れ真実に目を瞑りまたも欺瞞に満ち溢れるこの世界を今度こそ正すのだ」
サトー少佐は、部下たちに喝を入れた。
※
ルナツーの司令室は、あわただしかった。
「アメノミハシラにさらに接近する戦力あり。
艦種、特定。
ナスカ級3隻です」
「一体どういうことだ?」
「オーブは、再び我々と全面戦争を行おうとしているのか?」
※
それは、セントラルハウスでも同じだった。
「ルナツーのビリー中将との連絡は?」
「本当に例の艦隊の針路上にアメノミハシラがあるのか?」
「哨戒艦隊の出撃は?」
「オーブのカガリ代表との連絡は?」
※
それは、緊急通信としてα艦隊にも伝えられた。
通信長のジャクソン・スラー少尉がこれに気付いた。
すぐにジャクソン少尉は、マーカー艦長に通信を開いた。
「どうした?」
マーカー艦長が通信に出た。
「艦長、ベルリ・シバ首相よりチャンネル1です」
チャンネル1は、特命でありそうそう来ない通信である。
まだボギーワンとボギーツーも解決してないのに問題ばかりが浮上していた。
※
ボルテール、ルソーとハーシェルはドッグにどんどん近づいていた。
※
「なんだって?
アメノミハシラに戦力が集結しているって一体何故?」
隊長室に呼ばれたサオトメが席に座り事態を同じく向かい合って座っているサイジョウ元帥から聞いていた。
サイジョウ元帥の傍らには、マーカー艦長が立っていた。
「それは、分からない。
だが集結しているんだ。
今後もっと戦力が増えるようなことがあれば最悪の結末が待っている」
サイジョウ元帥たちが考える最悪の結末とは、再びの全面戦争である。
「画像になるがそれは、既に本艦でも確認した」
マーカー艦長が送られたデータの解析に間違いがないことを言った。
「しかし何故そんなことに?
オーブは、先の大戦で焦土作戦を経てスウィート条約でアメノミハシラの軍備施設の放棄を約束したはずでは?」
サオトメは、先のオーブ解放戦で前線に立ち戦った。
そのため眼前で焦土作戦を見たサオトメにとって再びオーブが戦いを行うとは、思ってもみなかったからだ。
「軍備が前回以上に整ったのか地球軍から脅迫されたのかは、わからない。
兎も角集結しているかもしれない。
今この時も。
その近くには、ガンダムを開発したアナハイム・エレクトロニクス社の本社があるルナツーがある」
サイジョウ元帥は、状況を説明した。
「コロニー軍は、オーブ軍が侵攻を開始したらどうする?」
サオトメは、うつむいて体を震わせながら質問した。
「お前も1人の軍人で左官だろ?
なら分かるはずだ」
サイジョウ元帥は、冷たく答えた。
すなわち迎撃をはじめとする全面戦争の再突入である。
「原因の究明や戦争回避手段の模索に今本国は、全力を挙げている。
しかし万一を備えて私は、このα艦隊にアメノミハシラに向かうよう特命を出した」
サイジョウ元帥は、現在の対応をサオトメに伝えた。
※
リーンホースJr.のリクリエーションルームでは、パイロットたちがくつろいでいた。
「けど何でアメノミハシラに戦力が集結してるんだ?」
ジョニー中尉がそんなことを言った。
彼らの話題は、やはりアメノミハシラだった。
「軍備が前回以上に整ったのか地球軍から脅迫されたんじゃないか」
アンディー大尉が推測で答えた。
「ナスカ級も確認したって本当なのか?」
テリー大尉が艦種について質問した。
「ヘルマン中尉の報告では、間違いないと」
ジーン中尉がうなづいて答えた。
「グリーン・ノア1では、強襲騒ぎだしそれもまだ片づいてないのに今度はこれ?
どうなっちゃってんの」
カレン中尉が天を仰ぎながら愚痴った。
※
ア・バオア・クーでもアメノミハシラに戦力が集結してることは、伝えられたがここからでは何もできないため皆は通常任務をこなしていた。
(やっと任務終了か)
キグナン少尉は、任務を終了させると伸びをした。
(本物の夕焼けは、きれいだったな)
キグナン少尉は、ア・バオア・クーのリクリエーションルームに入った。
そこの壁は、有機エレクトロルミネッセンス式ディスプレイで空模様を映していた。
しかし所詮は、映像で本物にはかなわなかった。
(あの噴水のところにいるのってシーサー少尉か?
あいつは、何してるんだ?)
キグナン少尉は、噴水近くにシーサー少尉がいるのに気付き近づいた。
「シーサー」
「ああ、キグナンか」
シーサー少尉は、キグナン少尉に呼ばれて気付いた。
「何してるんだ?」
キグナン少尉は、率直に質問した。
「お前こそ」
しかしシーサー少尉は、質問で質問を返した。
「俺は、入り口からお前の姿が見えたから」
キグナン少尉は、まず自分が答えた。
「暇なんだ」
シーサー少尉は、キグナン少尉の状況を言った。
「お前ほどじゃないけど」
キグナン少尉は、嫌味っぽく言った。
「俺は、暇じゃないぞ」
シーサー少尉は、自慢気に言った。
「嘘は、よくないぞ」
キグナン少尉は、厳しく指摘した。
「ばれた」
シーサー少尉は、おどけながら言った。
キグナン少尉は、完全に遊ばれていると感じた。
「何か前にもこういう会話をしたよな?」
シーサー少尉は、突然そんなことを言った。
「そうだっけ?」
キグナン少尉は、そういうと必死に思い出そうとした。
「士官学校時代の時だよ」
(誰かと一緒にご飯を食べたい気分なんだけど誰かいないかな)
1人で食事は、さみしいので適当に相席をしようと考えていた。
(ちょうどいいところにキリー中尉がいるじゃないか)
その時アンディー大尉は、キリー中尉を見つけた。
アンディー大尉は、キリー中尉に軽くあいさつした。
キリー中尉は、どこか元気がなく立ち上がって敬礼しようとしたがアンディー大尉に止められた。
「一緒してもいいかな?」
アンディー大尉は、キリー中尉に相席していいか質問した。
「いいわよ」
キリー中尉が許可した。
「ありがとう」
アンディー大尉は、そういうと席に座った。
「お礼なんていらない。
良いことした覚えないし」
キリー中尉は、少し黙った後そういった。
「そっか」
アンディー大尉は、微笑みながら言った。
アンディー大尉は、キリー中尉が照れているのを見抜いていた。
※
ボルテール、ルソーとハーシェルからなるサトー隊はアメノミハシラに着艦しようとしていた。
「誘導ビーコン捕捉。
第4ドックに着艦指示でました。
進入ベクトル合わせ」
「ビーコン捕捉を確認」
「進路修正0ポイント、3マーク16、ポイント2デルタ。
回頭180度。
減速開始」
オペレーターの命令で3隻は、180度回頭した。
「アラン、クリスティン、これでようやく俺もお前達の仇が討てる」
隊長のサトー少佐は、肌身離さず戦友たちの写真を持っておりそれを出した。
「さあ行くぞ、同胞の魂とともに。
嘆きの声を忘れ真実に目を瞑りまたも欺瞞に満ち溢れるこの世界を今度こそ正すのだ」
サトー少佐は、部下たちに喝を入れた。
※
ルナツーの司令室は、あわただしかった。
「アメノミハシラにさらに接近する戦力あり。
艦種、特定。
ナスカ級3隻です」
「一体どういうことだ?」
「オーブは、再び我々と全面戦争を行おうとしているのか?」
※
それは、セントラルハウスでも同じだった。
「ルナツーのビリー中将との連絡は?」
「本当に例の艦隊の針路上にアメノミハシラがあるのか?」
「哨戒艦隊の出撃は?」
「オーブのカガリ代表との連絡は?」
※
それは、緊急通信としてα艦隊にも伝えられた。
通信長のジャクソン・スラー少尉がこれに気付いた。
すぐにジャクソン少尉は、マーカー艦長に通信を開いた。
「どうした?」
マーカー艦長が通信に出た。
「艦長、ベルリ・シバ首相よりチャンネル1です」
チャンネル1は、特命でありそうそう来ない通信である。
まだボギーワンとボギーツーも解決してないのに問題ばかりが浮上していた。
※
ボルテール、ルソーとハーシェルはドッグにどんどん近づいていた。
※
「なんだって?
アメノミハシラに戦力が集結しているって一体何故?」
隊長室に呼ばれたサオトメが席に座り事態を同じく向かい合って座っているサイジョウ元帥から聞いていた。
サイジョウ元帥の傍らには、マーカー艦長が立っていた。
「それは、分からない。
だが集結しているんだ。
今後もっと戦力が増えるようなことがあれば最悪の結末が待っている」
サイジョウ元帥たちが考える最悪の結末とは、再びの全面戦争である。
「画像になるがそれは、既に本艦でも確認した」
マーカー艦長が送られたデータの解析に間違いがないことを言った。
「しかし何故そんなことに?
オーブは、先の大戦で焦土作戦を経てスウィート条約でアメノミハシラの軍備施設の放棄を約束したはずでは?」
サオトメは、先のオーブ解放戦で前線に立ち戦った。
そのため眼前で焦土作戦を見たサオトメにとって再びオーブが戦いを行うとは、思ってもみなかったからだ。
「軍備が前回以上に整ったのか地球軍から脅迫されたのかは、わからない。
兎も角集結しているかもしれない。
今この時も。
その近くには、ガンダムを開発したアナハイム・エレクトロニクス社の本社があるルナツーがある」
サイジョウ元帥は、状況を説明した。
「コロニー軍は、オーブ軍が侵攻を開始したらどうする?」
サオトメは、うつむいて体を震わせながら質問した。
「お前も1人の軍人で左官だろ?
なら分かるはずだ」
サイジョウ元帥は、冷たく答えた。
すなわち迎撃をはじめとする全面戦争の再突入である。
「原因の究明や戦争回避手段の模索に今本国は、全力を挙げている。
しかし万一を備えて私は、このα艦隊にアメノミハシラに向かうよう特命を出した」
サイジョウ元帥は、現在の対応をサオトメに伝えた。
※
リーンホースJr.のリクリエーションルームでは、パイロットたちがくつろいでいた。
「けど何でアメノミハシラに戦力が集結してるんだ?」
ジョニー中尉がそんなことを言った。
彼らの話題は、やはりアメノミハシラだった。
「軍備が前回以上に整ったのか地球軍から脅迫されたんじゃないか」
アンディー大尉が推測で答えた。
「ナスカ級も確認したって本当なのか?」
テリー大尉が艦種について質問した。
「ヘルマン中尉の報告では、間違いないと」
ジーン中尉がうなづいて答えた。
「グリーン・ノア1では、強襲騒ぎだしそれもまだ片づいてないのに今度はこれ?
どうなっちゃってんの」
カレン中尉が天を仰ぎながら愚痴った。
※
ア・バオア・クーでもアメノミハシラに戦力が集結してることは、伝えられたがここからでは何もできないため皆は通常任務をこなしていた。
(やっと任務終了か)
キグナン少尉は、任務を終了させると伸びをした。
(本物の夕焼けは、きれいだったな)
キグナン少尉は、ア・バオア・クーのリクリエーションルームに入った。
そこの壁は、有機エレクトロルミネッセンス式ディスプレイで空模様を映していた。
しかし所詮は、映像で本物にはかなわなかった。
(あの噴水のところにいるのってシーサー少尉か?
あいつは、何してるんだ?)
キグナン少尉は、噴水近くにシーサー少尉がいるのに気付き近づいた。
「シーサー」
「ああ、キグナンか」
シーサー少尉は、キグナン少尉に呼ばれて気付いた。
「何してるんだ?」
キグナン少尉は、率直に質問した。
「お前こそ」
しかしシーサー少尉は、質問で質問を返した。
「俺は、入り口からお前の姿が見えたから」
キグナン少尉は、まず自分が答えた。
「暇なんだ」
シーサー少尉は、キグナン少尉の状況を言った。
「お前ほどじゃないけど」
キグナン少尉は、嫌味っぽく言った。
「俺は、暇じゃないぞ」
シーサー少尉は、自慢気に言った。
「嘘は、よくないぞ」
キグナン少尉は、厳しく指摘した。
「ばれた」
シーサー少尉は、おどけながら言った。
キグナン少尉は、完全に遊ばれていると感じた。
「何か前にもこういう会話をしたよな?」
シーサー少尉は、突然そんなことを言った。
「そうだっけ?」
キグナン少尉は、そういうと必死に思い出そうとした。
「士官学校時代の時だよ」
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第5話 癒えぬ傷 作家名:久世秀一