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同調率99%の少女(1) - 鎮守府Aの物語

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--- 1 生徒会長



 光主那美恵はある高校の生徒会長を勤めていた。彼女は学校の成績良く、スポーツも万能で性格は少々軽いところはあるが明るく嫌味がない。校内でも男女ともにそれなりに人気がある、非の打ち所がないまさに文武両道、パーフェクトに近い少女だった。彼女は祖母が大昔にある小学生集団の指導者、のちにアイドル活動をしていたことを知り、自身もアイドルを目指すべくまずは身の回りのことから完璧にと努力を重ねていた。
 が、同じことの繰り返しで機械的に過ごす毎日、そろそろ新しい要素を欲していた。

 そんな彼女が艦娘のことに興味を持ったのは、となり町で鎮守府Aが開設され、そこで艦娘の募集が行われていることを耳にしたからだ。これまでも日本全国には多くの鎮守府と称する、艦娘の基地が設置されていたことは知っている。彼女らが深海凄艦と呼ばれる正体不明の謎の怪物と戦っていることも。が、内陸では影響はなかったため、興味を持つ必要がなかった。
 なので本当にたまたま、偶然、自身が興味を持つタイミングと鎮守府Aで艦娘の募集がされたタイミングが合わさったのだ。

 興味を持ったことに対しては妥協なしで本気で取り組む彼女は、鎮守府Aにまずは見学に行くことにした。
 
 那美恵が鎮守府Aに見学申し込みの連絡をすると、電話に出たのは非常に若い声だった。彼女自身と同じ年頃、もしくはもっと若い娘だろうか、那美恵は声の主に少し興味を持った。その後見学の予約を取り付け、当日となり町にある鎮守府Aに足を運んだ。