男達の本気
ゴーーーーーーーン!!!
物凄く…鈍い音がした…。
それも、高杉の手によって……。
無言で二人の頭に手を置き、互いの頭を思いっきりぶつけさせ二人を一瞬にして黙らせてしまったのだ。。
辰「な……、に……を…」
桂「きさ、ま……」
高「うるせぇんだよ、お前ら。人が黙って見てりゃ銀時にベタベタ触りやがって。いいか、こいつに触れて良いのは俺だけなんだよ」
倒れる二人を横目に高杉が近づいてくる。
銀「お、い…ヅラ、辰馬、大丈…夫か…?」
高「銀時」
ビクッ
銀「…っなん、だよ」
地面に転がっている二人は、何かを紡ごうとする高杉を見ながら動かない体で最後の力を振り絞る
桂「や、めろ…!」
辰「ぎん、とき…逃げ…っ」
そんなものはお構いなしに高杉はグッと銀時に近づき、言葉を紡ぐ。
高「好きだ、銀時」
銀「っ…!?」
小さく、しかし確実に言葉を紡いだ高杉はそのまま銀時に口づけをする
銀「ん……っ」
高「…は…っ、俺のものになれ、銀時」
銀「~~~~~っ、おれ、は…」
高杉はフッと笑い唸っている二人に言う
高「俺の”勝ち”だな。」
辰「おまん…本気でやりおって…まだ頭がグルグルしてるぜよ…」
桂「頭は痛いし…勝負には負けるし…最悪だな…」
高「俺に勝とうなんざ100年早ぇんだよ」
銀「いや…、認めねえからな!?俺は納得してねぇぞ!第一なんだよ、”俺をかけて勝負する”って…!!俺は景品か!?」
高・辰・桂「そうだ」
銀「即答かよ………」
そう、これは暇つぶしのゲームだった…
最初は喧嘩有りの遊びのつもりだった。
久々に手合わせ出来ると思って俺は楽しみにしてたんだが、高杉とヅラは乗り気じゃなかった。
そこで辰馬が急に言い出したんだ。
「銀時に想いを告げられた奴が今日一日銀時を独占できる」と………。
そしてこうとも言ったんだ…
「じゃから銀時。おまん、逃げ回れ」
そしたら高杉もヅラも急に乗り気になりやがって…。
もちろん俺は抗議した。
でも辰馬が「もしおまんが逃げ延びたら、銀時。今巷で話題のあの”スペシャルパフェ”をたらふく食わせてやるぜよ」なんて言い出したから、ついつられたんだ…。
逃げ延びるなんて簡単だと思ってたんだがな…こいつら色々な意味で本気を出してきやがって……。
結果、今回は高杉の勝利…と言うわけだ…。
銀「た、高杉…お前、本気か…?」
高「お前を一日独占なんて最高に面白いだろ。…ほら、行くぞ銀時」
銀「え!ちょ、待てって!俺の意志は!?」
高「お前に拒否権なんてねぇよ。黙って俺に抱かれてろ」
銀「抱…!?…おい!辰馬!ヅラ!助けてくれ…!」
高杉に半ば引きずられながら助けを求めるが
桂「すまぬ銀時。負けた俺らに奴を止める権利はない…」
辰「あー…まっことすまんの、銀時…。この次は絶対わしが勝つきに、待っちょってくれ!」
銀「いや、次なんてねぇから!!!高杉も…、この手を離せぇええええええええ!!」
END