踊る東方司令部(怪)【夏コミC88新刊】
「何これ。……『東方司令部事件ファイル』?」
表には黒いマジックでそう書かれていた。誰が書いたのか下手くそな字だった。
「あー、それな。司令部内で起きた出来事の寄せ書き集みたいなものでさ」
ハボックがノートを手に取りぱらぱらと捲る。
「最初は夜勤の申し送り事項を仲間内でメモってたんだけどな。正式な報告用のは形式ばってて分かりづらいからさ」
「はあ」
一応、エドワードは相槌を打って見せる。
「だんだん小ネタっていうか、ちょっと面白かった事なんかを事件と称して書くようになったんだ」
「……あんたらほんと暇なんだな」
ハボックの発言を聞いてエドワードは呆れたように呟いた。
「いやこれがけっこうおもしれーんだぜ。ここ数日はなんと人が居ない部屋から声が聞こえるという事件が続いててだな」
「それって、事件っていうより怪談じゃね? てか、聞き違いとかそんなんじゃないの」
「実はその事件、最初に出くわしたの俺なんだけど、確かに聞いたんだ。しかも他の奴らの話も、全部大佐に絡んだ話なんだぜ。何故か本人が居ない間にいつも起こるっていうな」
『大佐』という言葉に、エドワードの頭のアンテナがぴょこんと反応する。
「おいおい、ハボ。あれはエドに聞かせる話じゃ……」
「序章より抜粋」
表には黒いマジックでそう書かれていた。誰が書いたのか下手くそな字だった。
「あー、それな。司令部内で起きた出来事の寄せ書き集みたいなものでさ」
ハボックがノートを手に取りぱらぱらと捲る。
「最初は夜勤の申し送り事項を仲間内でメモってたんだけどな。正式な報告用のは形式ばってて分かりづらいからさ」
「はあ」
一応、エドワードは相槌を打って見せる。
「だんだん小ネタっていうか、ちょっと面白かった事なんかを事件と称して書くようになったんだ」
「……あんたらほんと暇なんだな」
ハボックの発言を聞いてエドワードは呆れたように呟いた。
「いやこれがけっこうおもしれーんだぜ。ここ数日はなんと人が居ない部屋から声が聞こえるという事件が続いててだな」
「それって、事件っていうより怪談じゃね? てか、聞き違いとかそんなんじゃないの」
「実はその事件、最初に出くわしたの俺なんだけど、確かに聞いたんだ。しかも他の奴らの話も、全部大佐に絡んだ話なんだぜ。何故か本人が居ない間にいつも起こるっていうな」
『大佐』という言葉に、エドワードの頭のアンテナがぴょこんと反応する。
「おいおい、ハボ。あれはエドに聞かせる話じゃ……」
「序章より抜粋」
作品名:踊る東方司令部(怪)【夏コミC88新刊】 作家名:はろ☆どき