二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

もしも獅子尾エンドだったら (4)

INDEX|4ページ/4ページ|

前のページ
 


『今後化粧禁止な。』

夜気がつくと、獅子尾からメールが入っていた。

『わかってます。校則でしょ。』

すずめがそう返信すると、ピリリリッと携帯が鳴った。

「言ってる意味が違う!」

と、とった途端に言われた。

「え?え?」

何が?とすずめが思っていると、

「すずめがキレイに着飾ってると、
 他に男が寄ってこないか
 オレが気が気でないの! わかる?」

と、獅子尾が言った。

ただでさえ普通に会えなくて
ヤキモキしてるのに、と、
電話の向こうからブツブツ言うのが聞こえる。

「ふっ…」

と、すずめは思わず吹いてしまった。

「何だよ?!」

「先生、なんかかわいいですね。」

「っ///は?何それ…って、
 だから言ったし。オレはガキなんです。
 25なんてそんなもんだよ。
 大人の男じゃなくてガッカリした?」

「別にそういうこと、先生に求めてません。」

すずめにそう言われて嬉しいのか
悲しいのか、

「それはそれでショックだな…」

「大人に見られたいんですか?」

「たまにはね…」

「ちゃんと思ってますよ?」

「どーだか。」

「先生。」

「ん?」

「先生が大人でもガキでも
 どんなでも私は好きです。」

「えっ!あっ…おお、うん。って
 何言ってんだ、オレ///。
 急にそうくるからビックリした。」

「オレも好きだよ。」

「ふふ…」

電話でしか愛を語れないのが寂しい。

早くこの腕に抱いてやりたい。

そう、はやる気持ちを
獅子尾は一生懸命おさえつけた。

出会った頃は、単なるゆきちゃんの姪で、
大食いで田舎者丸出しの少女だったのに、
どんどんと女らしくなっていく。

25とはいっても、
こんなふうにちゃんと思いを口にした付き合いは
今までなかったと思う。

なんとなく流れで、悟って、
たぶんお互い好きなんだろうで一緒にいて、
離れていく人を行くなと引き止めもせず、
伝えることで傷つくことも傷つけることも避け、
適当にやってきた。

今は例え会えなくても、口にする想いで
ちゃんと繋がっていることがわかる。

ただ、もっと確かに繋がりたい、
という気持ちも強くなっていく。

ただ愛しくてひとつになりたい、
そういう気持ちをすずめに対してもつのが、
今の社会では犯罪だというのはなぜだろう、
そう矛盾を感じつつも抑えるしかできないのは
獅子尾はやはりしんどかった。