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もしも獅子尾エンドだったら (4)

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春になってすずめは高3になり、
再び獅子尾が担任になった。

「よかったじゃない。
 職員室ウロウロせずとも毎日会えて。」

「ゆっゆゆかちゃ…!」

ゆゆかが言った言葉を両手で塞いだ。

「んーーーっ!」

モガモガ苦しむゆゆかを見て、
「あっごめん。」とすずめは手を離した。

「くっるしいのよ!このイモ女!」

「ねぇ、何何。今のって。
 すずめちゃん、もしかして
 獅子尾先生を好きになったとか?」

亀と鶴が、ニヤニヤと興味津々でたずねた。

「やっ、ちがっ…!!」

カァァァッと顔を赤くして
すずめは一生懸命否定した。

「その顔でもうバレバレだから。
 諦めなさいよ。」

ゆゆかがわざとのように言う。

「そっか、そっか、次の恋は先生かぁ!
 いーじゃん!禁断の恋!
 どうせあと一年で卒業だしさ。
 今は片想いでも卒業したらどうなるか
 わかんないし、ガンガンいっちゃえ!」

亀と鶴はなんでも恋バナが楽しいらしく、
すんなりと応援モードに入ってくれた。

「でもあれだねぇ、獅子尾先生モテるから、
 ちょっと意識してもらうのも大変だよね?」

すずめの片想いだと思ってる2人は、
顔を見合わせて、にんまり笑った。

「え?いや、別にって…どうするの?」

「こうするの!」

「!!!」

お約束のごとく、2人がかりで
化粧をされたすずめは、
以前獅子尾が恋に落ちた時のごとく、
美少女に変身した。

「やっぱ化粧似合う!すずめちゃん!」

「ま、瞬きができない…」

周囲がザワザワとザワつき出した。

「わ!与謝野?別人じゃん!
 お前美人だったんだなー。
 もったいねぇ。いつもしてろよ。」

女好きの猿丸が、早速茶々を入れる。

「や、だって自分でできないし。
 顔が割れそうで笑えない…」

「どんだけ厚化粧だよ。」

馬村はボソッと突っ込んだが、
なるべくすずめを見ないように
顔を背けているらしかった。

ガラッ

「ほらーっ、いつまで騒いでる?
 HR始めるぞー。席つけー。」

獅子尾がそう言いながら教室に入ってきて、
騒ぎの中心にいる女生徒に目を向けて、
思わず目を見開いた。

少し頬を染め、ドクンとなった。

が、すぐに周囲の目線にハッとして、

「あ、よ、与謝野か、ビックリした。
 誰かと思ったわ。化粧は一応校則で禁止だからな。
 あとで落としてきなさい。」

と言って、平静を装いながら教壇に戻った。

なるべく普通に対応したつもりだが、
馬村、ゆゆかには
獅子尾がすずめにときめいたのがバレバレで、
2人とも「チッ」と小さく舌打ちをした。

HRの後、すずめは化粧を落としにトイレに行くと、
亀と鶴が入ってきて、
「すずめちゃん、あれ絶対先生ときめいてたよ!」
と、騒ぎ出した。

「え?別人過ぎてビックリしただけじゃ…」

「ノー!掴みはOK!絶対意識したって!」

「はぁ…」

この2人に気持ちがバレたのは失敗だったかも、
と思いつつも、友達に本当の気持ちを
隠さなくていいのは嬉しかった。