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機動戦士ガンダムRSD 第7話 混迷の大地

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α艦隊は、大気圏に突入していた。
「間もなくフェイズ3」
 ヘルマン中尉が報告した。
「砲を撃つにも限界です、艦長」
 ミハイル副艦長がマーカー艦長に報告した。
リーンホースJr.は、大気圏に突入しながら主砲で敵艦を攻撃しようとしていた。
「しかしガンダムサイガー改とガンダムサイガーMk-2の位置が特定できてません。
そのため巻き込み兼ねません」
 α艦隊は、一緒に大気圏突入してるであろうガンダムサイガー2機を見失っておりいたずらにボギー1とボギー2を攻撃できなかった。
一方オーブ宇宙戦艦やナスカ級への攻撃は、射線上にガンダムサイガー2機がいないことが確認できているため攻撃可能である。
しかしそうなるとボギー1とボギー2を撃沈するという戦略的目的は、達成できなくなってしまう。
 マーカー艦長は、難しい選択を迫られていた。
しかも時間的猶予も残されていなかった。
「サイジョウ元帥」
 エルヴィン中尉が無意識にぼやいた。
そうこうしているうちに主砲を撃てる限界が迫っていた。
「主砲、発射準備。
目標、オーブ宇宙戦艦」
 マーカー艦長は、主砲をオーブ宇宙戦艦に撃つことに決めた。
その決断にミハイル副艦長とヘルマン中尉が驚いた。
「ボギー1およびボギー2は、早急に沈める必要はない。
地球でじっくり料理すればいい。
それよりも退避しようとするオーブ宇宙戦艦にダメージを与えることを優先する」
 マーカー艦長は、決断した理由を皆に説明した。
「主砲照準。
オーブ宇宙戦艦」
 リーンホースJr.の砲術長であるハンナ・ヤーン大尉が復唱した。
リーンホースJr.は、主砲を発射準備完了にさせた。
主砲は、すでに旋回できないため船体を動かして角度を微調整した。
「撃て」
 マーカー艦長の命令でリーンホースJr.は、主砲を発射した。
連装メガ粒子砲6基のうち1射は、オーブ宇宙戦艦をかすめるにとどまった。

              ※

 シン中尉は、地球の重力に引っ張られながら必死にインパルスガンダムを大気圏突入体勢にしようと奮起していた。
「突入角度調整。
排熱システムオールグリーン。
自動姿勢制御システムオン。
ECSニュートラルへ」
 するとインパルスガンダムは、シールドを構える大気圏突入姿勢になった。
「マユは?」
 シン中尉は、一緒に落ちてしまったマユ機を必死に探した。
そして見つけた。
マユのザクファントムは、コックピット部分を両腕で守る体勢で落ちていた。
ザクファントムには、大気圏突入能力がないため右側のハイドラガトリングビーム砲が吹き飛び爆発した。
「やっぱりザクでは、大気圏突入は無理ね。
お兄ちゃん、早く助けに来て」
 マユ少尉ができることは、大気圏突入可能な兄の駆るインパルスガンダムが救援に来てくれることだけだった。

               ※

「撃て」
 マーカー艦長の命令でリーンホースJr.は、また主砲を発射した。
今度は、連装メガ粒子砲6基のうち3射が命中したが撃沈には至らなかった。
しかしかなりのダメージを負ったのは、外からでも分かった。
オーブ宇宙戦艦は、そのままナスカ級に援護されながら全速で戦闘宙域から離脱を図った。

               ※

 キグナン少尉は、ドゴス・ギア艦内を歩いていた。
次の任務まで少し時間がある。
その時間までからかって時間をつぶせる人がいないか探していた。

               ※

「フェイズ3、突入しました」
 α艦隊は、とうとうフェイズ3に突入した。
皆は、サオトメとサイジョウ元帥の安否よりもボギー1とボギー2を攻撃しなかったことが気がかりだった。
しかし艦長には、迷いがなかった。
α艦隊は、順調に大気圏突入を行っていた。
 マン・マシーンデッキでは、遅れて着艦したものがガイヤス・ギヤのコックピット内で体を固定し大気圏突入を行っていた。
「隊長と副隊長は?」
 カレン中尉もその1人でカレン中尉は、サオトメとサイジョウ元帥の安否を気にして通信を開いた。
しかし大気圏突入の影響かすぐに切れた。

               ※

 ア・バオア・クーにハリダ軍曹は、ニール少尉を見つけあいさつした。
「ニール少尉、この後って哨戒任務などありますか?」
 ハリダ軍曹は、ニール少尉に予定があるか聞いた。
「今日またあるがしばらく休息中だ」
 ニール少尉が答えた。
「それなら少し私と一緒にいてくれませんか?」
 ハリダ軍曹が提案した。
「そうだな、そうしようか」
 ニール少尉は、少々驚いたがその提案を受け入れた。
「やった」
 ハリダ軍曹は、とても喜んだ。
「大げさだな。
俺とは、所属艦が同じなんだからいつでも一緒になれるじゃないか」
 ニール少尉は、ここまでハリダ軍曹が喜ぶ理由が分からなかった。
「そうですけど話を真剣に聞いてくれる人なんてニール少尉以外思いつかなくて」
 ハリダ軍曹は、照れながら言った。
「じゃあ話したいことを忘れないうちに行くか」
 ニール少尉は、そんなハリダ軍曹の姿が面白く笑っていた。
「そうですね」
 ハリダ軍曹は、少々膨れながら言った。
2人は、ゆっくりできるニール少尉の部屋に向かった。
「どこかによっていくか?
それともこのまま部屋に行くか?」
 ニール少尉がハリダ軍曹に質問した。
ハリダ軍曹は、そういわれて悩んだ。
「俺は、どっちでもいいぞ」
 ニール少尉は、ハリダ軍曹が自分のことも考えて悩んでいるかもしれないと考えて自分のことは考えなくていいと言った。
「じゃあこのまま部屋の行きます」
 するとハリダ軍曹は、決心した。
「オッケー」
 ニール少尉は、了承した。
「ありがとうございます」
 ハリダ軍曹は、お礼を言った。
「それでどんな話をするんだ?」
 ニール少尉は、話の内容が気になった。
「実は、家族内の愚痴を聞いてほしいんです」
 ハリダ軍曹が話の内容を言った。
ニール少尉は、それを聞いて戸惑った。
(ハリダ軍曹の家族ってそんなに大きな問題を抱えてたのかな)
 ニール少尉は、愚痴を聞きできることなら問題解決の糸口を見つけ出そうと決心した。
 2人は、ニール少尉の部屋に着いた。
するとハリダ軍曹は、有機エレクトロルミネッセンス式タブレット地図を取り出しある風景を映し出した。
「ここは、全然変わらないわね」
 ハリダ軍曹は、有機エレクトロルミネッセンス式タブレット地図に映し出された風景を見てぼやいた。
「ここは、どこなんだ?」
 ニール少尉には、初めての風景なのでハリダ軍曹に質問した。
「ちょっと思い出したことがあったんです」
 ハリダ軍曹は、誰が見ても想い出に浸っているのが分かる状態だった。
「思い出したこと?」
 ニール少尉は、一瞬聞いてはいけないかなと思ったが乗りかかった船のため足を突っ込んでみることにした。
「はい、私がまだ小さいころお父さんとお母さんと3人で来たんです」
 ハリダ軍曹が語り始めた。
ニール少尉は、真剣に聞き始めた。
「ここでは、6月にカーニバルが開催されるんです」
 ハリダ軍曹がここで行われる行事を紹介した。
「屋台とかもいっぱい出るんだろうな」